新潮文庫<br> クローゼット(新潮文庫)

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紙書籍版価格 ¥649
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新潮文庫
クローゼット(新潮文庫)

  • 著者名:千早茜【著】
  • 価格 ¥649(本体¥590)
  • 新潮社(2020/11発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101203829

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内容説明

十八世紀のコルセットやレース、バレンシアガのコートにディオールのドレスまで、約一万点が眠る服飾美術館。ここの洋服補修士の纏子は、幼い頃の事件で男性恐怖症を抱えている。一方、デパート店員の芳も、男だけど女性服が好きというだけで傷ついた過去があった。デパートでの展示を機に出会った纏子と芳。でも二人を ぐ糸は遠い記憶の中にもあって……。洋服と、心の傷みに寄り添う物語。(対談・筒井直子、解説・谷崎由依)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

masa

75
【クローゼット】には"洋服を仕舞う場所"だけでなく"セクシュアリティを公にしていない人や状態の暗喩"の意味がある。それはつまり本当の自分に似合うものだけを大切に閉じ込めた空間。生きていく中で誰かの残酷な出来心により自分らしさをどうしようもなく損なわれてしまうことがある。失われてしまうことがある。でも思い出して。あなたは着せ替えのマリオネットじゃない。その糸を切ってもいいんだよ。扉を開く鍵は物語という名のクローゼットで見つかるだろう。あなたの選んだものを身に着けて、ひとつひとつ尊厳を取り戻して、笑ってくれ。2021/01/16

佐島楓

70
おそらく読み手によって大きく着眼点が異なる小説。もっと書いてほしいと思うところもあるが、それは登場人物に想像する余地があるということでもある。2021/01/18

本詠み人

69
子どものころ潜り込んで遊んでいたクローゼット。狭いはずのそこは空想の力で果てしない広がりのある魅惑の世界だったのに…千早茜さんの作品は4作目だが、どの作品にも傷を負い生きづらさを抱えた主人公が出てくる。今作は18世紀〜の洋服を収蔵する服飾美術館が舞台。そこで働く補修士の纏子と、洋服の好きなデパート店員・芳(かおる)の物語。誰もが多かれ少なかれ心に何かを抱えて生きている。強そうな晶もアフロ高木も私も。完璧な解決ではないけれど、こんな風に自分の弱さと共に生きていけば良いんだ…と思えた。やはり千早作品は特別だ✨2022/01/03

よっち

48
男なのに女性服が好きというだけで傷つけられた過去を持つ芳と、幼い頃のある事件のせいで男性恐怖症を抱えていた纏子。服飾美術館を舞台に洋服の傷みと心の傷みにそっと寄り添うお仕事小説。芳が働くデパートでの特別展示を機に出会った服飾美術館の洋服補修士・纏子。芳は機会あって訪れた服飾美術館でめくるめく服の奥深い世界に魅せられて、美術館の中で働く人たちの雰囲気もなかなか興味深くて、それぞれの過去が繋がってしっかりと向き合い、服だけでなく心もまた少しずつ補修されて、新たな一歩踏み出す展開にはぐっと来るものがありました。2020/12/31

kyokyokyo3201

47
服飾品を時代と人の歴史として残す美術館に心奪われた。登場人物たちが抱えるトラウマはそれぞれであるが、それを含んで今があることを少しづつ納得していく様が心地よい。モデルとなったKICのInstagramを見る。素晴らしく繊細で美しい。2021/01/17

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