フィクションの哲学 改訂版

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フィクションの哲学 改訂版

  • 著者名:清塚邦彦
  • 価格 ¥3,300(本体¥3,000)
  • 勁草書房(2020/12発売)
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  • ISBN:9784326154456

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内容説明

従来のフィクション論の紹介・検討を通して、本書ではごっこ遊びにおいて参加者にさまざまな想像を指定する小道具の役割を果たすという点にフィクションの本質を見出す。映画・演劇・絵画・彫刻などの視覚的な作品も含む包括的なフィクション論の構築を視野に収めつつ、言語作品をめぐるフィクションの分析を完成させ、クリアな展望を示す。

目次

改訂版へのはしがき
はしがき

序論 フィクションを問うということ
 1 フィクションという概念
 2 虚構的な発言/虚構に関する発言
 3 虚構的な対象の存在と非存在
 4 本書の構成について

第一章 フィクションの統語論
 1 二つの方向性
 2 フィクションの目印となるもの
 3 統語論的特徴の否定――カリーとサールの議論
 4 より慎重な否定論――キャロルの立場

第二章 フィクションの意味論
 1 フィクションは何も指示していないか
 2 非現実の対象を指示すること
 3 フィクションと真偽

第三章 フィクションの語用論(一)主張の差し控えと偽装
 1 フィクションは主張されていないか
 2 プラトン――他人の言葉を語ること
 3 言語行為の褪化あるいは偽装――オースティンとサールの議論
 4 言語行為の表象――オーマン、ビアズリー、イートン、野家の議論

第四章 フィクションの語用論(二)「フィクションを語る」という行為
 1 創造性と想像
 2 グライス流の意図――カリーの理論(1)
 3 事実との符合の偶然性――カリーの理論(2)
 4 事実を記録するフィクション――カリー批判(1)
 5 想像を指定するものは何か――カリー批判(2)
 6 まとめ
第五章 フィクションの語用論(三)ごっこ遊びの理論
 1 ごっこ遊びから表象へ――ウォルトンの議論
 2 作品世界を伴う小道具としてのフィクション
 3 カリーの議論との異同
 4 まとめ

第六章 フィクションのなかでの真理
 1 二、三の説明課題
 2 不確定性と補充――ルイスの理論(1)
 3 矛盾の問題――ルイスの理論(2)
 4 カリーの信念説
 5 ごっこ遊び説

第七章 フィクションの意義と意味
 1 ウォルトンの虚構性理論への反例
 2 画像表象(描写)の理論における「分離」の問題
 3 「分離」的な内容の役割とウォルトンの事例
 4 表象内容の多層性

結語

あとがき
文献一覧
事項索引
人名索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ニッポニテスは中州へ泳ぐ

6
☆=4/5 ①虚構作品内で成立している真理と②演出 は別概念として捉えるべきという分析が面白い(①何が真理なのか②どの様に真理が描かれているか)。 少女漫画によくあるデカ目作画を見て「この漫画の登場人物達は、眼球が手の平と同じサイズであるという設定の可能世界に住んでいる」との判断を下すのは不当。そうでなくデカ目作画は「少女の瞳の美しさや内奥にある感情の発露を見やすくした演出」と考えるのが穏当。   最近ウテナとピングドラム観終わったのでこの辺の議論はすんなり腑に落ちた(演出と真理が混濁したアニメだった)2021/11/16

hryk

0
ウォルトンちゃんと読まなきゃいけないな。2017/07/13

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