内容説明
近年、政策面で研究データへの注目が高まっている。本書はデータとデータをめぐる実践に注目し、多くの分野において、ビッグデータよりも適切なリトルデータの方が優れており、関連するデータが存在しないか流通・発見・入手が難しいノーデータの状態もあることを指摘。研究政策(知識インフラに対する大規模な投資)の必要性を示す。
目次
はじめに
第I部 データと学問
1章 挑戦的課題(provocations)
はじめに
ビッグデータ、リトルデータ
ノーデータ
挑戦的課題
まとめ
2章 データとは何か?
はじめに
定義とターミノロジー(専門用語)
まとめ
3章 データの学問
はじめに
知識インフラ
社会的側面と技術的側面
オープン・スカラーシップ
コミュニケーションの集中
まとめ
4章 データの多様性
はじめに
学問領域とデータ
サイズ問題
いつデータが?
まとめ
第II部 データの学問の事例研究
第II部はじめに
5章 科学におけるデータの学問
はじめに
天文学
センサネットワークの科学技術
まとめ
6章 社会科学におけるデータの学問
はじめに
インターネットサーベイとソーシャルメディア研究
社会技術研究
まとめ
7章 人文学におけるデータの学問
はじめに
古典芸術と考古学
仏教研究
まとめ
第III部 データ政策と実践
8章 データの共有、公開、再利用
はじめに
研究データの需要と供給
研究者の動機
知識インフラ
分野別知識インフラ
まとめ
9章 データのクレジット、帰属、発見
はじめに
原則と問題
理論と実践
まとめ
10章 何を保持するか、そしてその理由は?
はじめに
挑戦的課題の再考
まとめ
参考文献
訳者解説
索引