内容説明
洋一は、岳也のことをくしゃみさんと呼んでいる。
というのも、岳也が行く先々で人のくしゃみをこっそり録音しているからだ。
「くしゃみとルービックキューブ」
ドーナツの穴の空虚成分を発見した空間数理学者、飯野渉さん、老衰で死去、97歳。
あるとき新聞でそんな見出しを見つけたのだ。
今でも覚えている。見出しの横にはドーナツの写真があった。
ドーナツの真ん中の空洞部分に、細かい字で手書きらしいアルファベットの図式が書かれてあった。
「空虚成分」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
toshi
12
ちょっと異常な世界を色んなスタイルで書いている。 はじめて読む作者だけど、とっても器用な清水義範のような人なのかも。。。 もう少し読んでみたいと思わせる。2020/12/11
Hisatomi Maria Gratia Yuki
3
「渦の蒐集」「空虚成分」「蛾を呼ぶ」が特に面白かった。この不可思議空間は読んでもらうしかない!一作目の「くしゃみとルービックキューブ」は映画のよう、後半の「ヒエログリフの鳥」は『世にも奇妙な物語』で放映されそうな雰囲気でこちらも面白かった。そうそう、タイトル作の「空虚成分」は、ラジオパーソナリティのジェーン・スーさんのお父さんみたいなお父さんが愉快です。2021/01/29
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