集英社学芸単行本<br> にっぽんアニメ創生記

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集英社学芸単行本
にっぽんアニメ創生記

  • ISBN:9784087816877

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内容説明

日本の「アニメ」はいつ、どのように誕生したのか? 今や、世界中に多くのファンを獲得している日本のアニメーション。しかし、日本アニメの「始まり」については、ほとんど語られてこなかった。漫画家から転じた下川凹天が作った日本初の商業アニメーション短編映画(とされる)『凸坊新畫帖 芋助猪狩の巻』が公開されたのが1917年。同年、現存する最古のアニメフィルム『なまくら刀』(幸内純一制作)も公開されている。日本アニメが産声を上げた1917年、アニメ映画を世に送り出した下川凹天、幸内純一、北山清太郎の3人を軸に日本アニメの夜明けの姿を描きだすドキュメント。アニメ生誕百周年を記念し、(社)日本動画協会が立ちあげたプロジェクト『アニメNEXT_100』の一環として刊行された1冊。 ※この電子書籍は2020年9月6日発行第2版を底本としました。

目次

序文 『にっぽんアニメ創生記』刊行にあたって
まえがき 『アニメNEXT_100』プロジェクトの中の『にっぽんアニメ創世記』
推薦のことば 『にっぽんアニメ創世記』へ
第1部 日本のアニメーションの黎明―パイオニア3人の肖像
第2部 『なまくら刀』発見ものがたり
第3部 「アニメ」が始まった時―1919年までの日本・欧米のアニメーションを通して―
フィルモグラフィ
下川凹天、北山清太郎、幸内純一
あとがき 『にっぽんアニメ創世記』と「日本のアニメ大全」
編者あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

70
2017年は日本アニメ100年として様々な企画が実施され、この本もその一環で編まれたものらしい。その100年前の状況が実にこと細かに語られていて興味深い。日本初のアニメを制作した下川凹天後年の座談会で手塚治虫が同席した写真がある。手塚治虫がちょうど初のテレビアニメ「鉄腕アトム」を始めた頃。日本アニメの歴史は繋がっているんだなぁと感慨深い。多くの作品が「日本アニメーション映画クラッシック」というサイトで見ることが出来る。https://animation.filmarchives.jp/index.html2020/09/05

bura

35
100年前の1917年、日本に同時多発的に3本のアニメ映画が誕生した。制作者はそれぞれ北山清三郎、下川凹天、幸内純一という。この3人が日本のアニメーションのパイオニアになった。本書はそれぞれの作品歴や人生について語られている貴重な一冊である。この中で幸内純一の「なまくら刀」が2007年に発掘され唯一、現存する作品となる。私も観たが、100年前とは思えない動きやキャラの表情だった。そして現在、日本のアニメは2兆円産業となった。100年前に同時に生まれた3つの点は、今につながる太い太い線となっていったのだ。2020/08/11

あんすこむたん

2
戦前アニメ史を知っている人には有名な人達だが、ここまで色々な資料や複数の専門家の視点で書かれているのは、珍しいだろう。深く研究・考察するための一通りの知識を得ることが出来る。2020/11/01

Kouki

0
草創期の国産アニメーション作家について、半分近くをとある三人にフォーカスし語っているコアな一冊。しかし個人的にはこの本で木村白山の存在を認知したのでそれが一番の収穫かな。本当に実在したのかさえ定かでない(共同ペンネーム説も濃厚らしい)天才アニメーターによる日本初のポルノアニメーション『すヾみ舟』(32年)は猥褻物として摘発後、警視庁に押収されそのまま戦火に消えたと思われていたがつい数年前に個人が秘密裏に国立映画アーカイブへ寄贈していたことが判明、しかし非公開となっている。確認した職員羨ましすぎっぞ…。

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