内容説明
人類初のプロジェクトを取り仕切った稀代のリーダーが証言!!
10年前、満身創痍で地球に帰還した「はやぶさ」は全国民の感動を呼んだ――しかし、持ち帰られた「小惑星のかけら」は微量にとどまった。これを踏まえ、次号機として計画された「はやぶさ2」プロジェクトは、いくつもの冒険的な技術を積み込んだ、異様に野心的な計画となった――。その打ち上げ成功から6年、小惑星への2度の着陸など数々の「世界初」を劇的な大逆転で成功させてきた、日本が世界に誇る探査プロジェクトの全貌がいま明らかになる! 毎回記者会見で印象的な言葉を発してきた中心人物が、困難を極めた開発から超絶的な訓練と運用までを、臨場感とスリルをもって描く唯一無二のドキュメント。
プロローグ
第1章 「二号機」への胎動
第2章 はやぶさ2の計画づくりと設計
第3章 開発の苦闘から打ち上げへ
第4章 リュウグウへの飛行と運用訓練
第5章 着陸を目指せ――小惑星近傍運用・前半戦
第6章 50年に1度のチャンスを掴み取れ――小惑星近傍運用・後半戦
第7章 地球帰還へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
72
図書館本。新書特集の棚に置いてあった。 最強ミッションゆえに余裕が大事。義務感だけでやっていけませんよね。しかし…宇宙戦艦ヤマトには詳しくない私でも「キセノン重点120パーセント」には笑ってしまった。うちの職場でもコロナで余裕がなくなっている…(事務所前の廊下に医療道具や防護服の段ボール詰めが山のように…)。国家プロジェクトのような難しいミッションはやっていないが、余裕を作るという態度は見習いたい。2023/03/25
夜長月🌙新潮部
63
「はやぶさ2」は世界初、人類初の業績を一度にいくつも達成しました。月よりも遥か遠くの星から砂や石などのサンプルを持ち帰るサンプルリターン。2度の着陸のうち2回目のタッチダウンでは星の内部のサンプル採取に成功。これらの偉業の裏には苦闘の道のりがありました。その全てが明らかにされています。厳しい制約の中から解を見つけた科学者、研究者たちの記録です。2023/09/11
ぽてち
26
昨年12月に小惑星「リュウグウ」のサンプルの入ったカプセルを地球に届け、新たなミッションへと旅立ったはやぶさ2。本書はこの計画のプロジェクトマネージャーを務めた津田さんの初の著書だ。ブルーバックスからはジャーナリストの山根一眞さんが書いた本が刊行されていて、どちらを読むか悩んだが、現場にいた人にしかわからない部分に期待して本書を読んだ。科学者の書いた本だが小難しい内容ではなく、探査機が主人公の“往きて還りし物語”で、文章も読みやすく面白かった。日本の技術力、まだまだ捨てたもんじゃない。2021/02/06
とーんぷーん
14
Twitterで見ていたけど、ここまで大胆かつ綿密に事前に準備をして来たのかと思った。どんなに準備をしても、それ以上にリュウグウが大きな試練を与えてきていたこと、それをチームの力で解決していく様子は読んでいてワクワクした。通信速度が32kbpsって、昔のISDN以下じゃん。しかも往復40分も通信の待ちがある中で、画像を送ったり、修正プログラムを送るのは相当歯がゆさは出てくるのだろうな。技術的な話だけではなく、プロジェクトマネジメントとして、研究者としての話も出てきてとてもおもしろかった。2021/01/10
タカボー
13
まず今まで読んだどの本よりもスイングバイについてわかりやすかった。そう、こういう説明してくれたら私でもわかる。そして小惑星への着陸って地球からの遠隔操作だと思っていたら、そんなことは不可能でそもそも遠くの小惑星からの映像が届くだけでも10分以上かかる。当然といえば当然だけど、地球の中で暮らしてると感覚としてわからなくて興味深い。将来遠い宇宙でオリンピックをやる時があるとして、テレビに「LIVE」と出てたとしてももう何年も前に終わってたりするんだろうな。2022/02/08
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