内容説明
平安の世。京の外れに暮らす竜胆は、愛宕山に捨てられ呪禁師の末裔に育てられた外法師。
貧乏な民草や妖怪の悩みを解決する毎日だったが、ある日、竜胆の元を貴族の青年が訪れる。
賀茂忠行と名乗る柔和な青年は、陰陽寮に勤める新米陰陽師だった。
忠行は呪い返しに失敗し依頼主の貴族を死なせた罪に問われており、外法師である竜胆に助けを求めにきたのだという。
陰陽師嫌いの竜胆だったが、忠行の人当たりの良さに迂闊にも丸め込まれ、しぶしぶ都の呪詛事件の調査を手伝うことになり……。
中納言を襲った物の怪の病、五条大路の鬼女、帝の寵妃のもがりの儀。
貴族たちの欲に端を発した事件の裏には、呪詛の気配が漂っていた。さらに、道摩という外法師までもが現れて……。
呪禁師と陰陽師の平安呪術事件録! 装画は『地獄くらやみ花もなき』のアオジマイコさん。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
68
醍醐天皇(宇多天皇の第一皇子だが生まれた時に父はまだ源姓だった)の時代の物語。まだ陰陽寮の学生だった頃の賀茂忠行と呪禁師・竜胆の一種のバディ物。外法師・道摩がかっこよく登場したり若い安倍保名や狐の葛葉も登場する。続きを早く読みたい。2020/12/20
よっち
41
平安の世。愛宕山に捨てられ呪禁師の末裔に育てられた京の外れに暮らす竜胆が、陰陽寮の学生で若き日の賀茂忠行と出会う平安ファンタジー。呪い返しに失敗して依頼主の貴族を死なせた罪に問われ、外法師である竜胆に助けを求めにきた忠行との邂逅。中納言を襲った物の怪の病、五条大路の鬼女、帝の寵妃のもがりの儀など、忠行が竜胆の力を借りながら依頼を解決してゆく展開に、竜胆の過去の因縁も絡めながら進むストーリーはなかなか面白かったです。意外としたたかな忠行と、何だかんだで絆も育まれて仲間も増えてきた竜胆のこれからに期待ですね。2021/01/26
悠
20
☆4.5 安倍晴明大好きな私としましては、面白かった。加茂忠行、竜胆、道魔、天狗、狐…そして猫鬼 もうワクワクしちゃいます。続編ないのかなぁ?呪禁師竜胆のこの先を読んでみたいと切に願っています。2025/02/16
きょん
19
警戒心が強いのに根が善人な呪禁師と、メンタルとコミュ力強めな陰陽寮学生・賀茂忠行の平安妖異事件帖。強い見鬼と神通力を持ちながら人見知りで、禁じられた呪術を使った為に自分の元を去った養父を待つ竜胆のキャラが魅力的。呪術を知ろうと竜胆に近づいた忠行が、竜胆の為人を知りバディ感を持ち始めてきているのも今後が楽しみ。続篇でないかな。2020/12/09
あゆ
15
呪詛が嫌いな呪禁師の竜胆と陰陽師見習いの忠行。竜胆は忠行に振り回されながらも都の事件を解決していく。忠行も最初は竜胆を利用しようと近付いたが段々と気持ちが変わってきているのかな?千草や道真等まだまだ色々ありそうなのでシリーズになるのかな?2021/05/15
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