ハヤカワ・ミステリ文庫<br> ローンガール・ハードボイルド

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ハヤカワ・ミステリ文庫
ローンガール・ハードボイルド

  • 著者名:コートニーサマーズ【著】/高山真由美【訳】
  • 価格 ¥1,408(本体¥1,280)
  • 早川書房(2020/11発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 360pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784151843013

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内容説明

NYのラジオDJマクレイに、ある女性が電話をかけてくる。トレーラーハウスを貸し、祖母代わりとして気にかけていた19歳のセイディが姿を消したというのだ。そのドキュメンタリー番組を制作するマクレイは、セイディが最愛の妹マティを殺害した義父への復習を狙っていることを知る。セイディの壮絶な追跡行とマクレイの調査が交わるとき、明らかになる真実とは、エドガー賞YA部門受賞の、いま最も切実なハードボイルド

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あさうみ

39
等身大の少女が、妹のために復讐の牙をむく。友人をつくり恋にときめく、ごく普通の女性でいられたであろうに、その軸を狂わせる卑劣な行為、それほどまで精神を傷つけるのが現実なのだ。傷つき怒る気持ちのはけ口を追う、彼女に寄り添わずにはいられない。2020/11/25

しゃお

35
殺された妹マティの復讐のため、ひとり家を出た少女セイディ。妹への愛のみで生きてきた彼女の奥底にあるものが見えてきた時、その痛みや苦悩、悔恨、怒りなどが胸に迫り切なさでいっぱいに。そして二人の母親がロスからマティに送ってきた絵葉書の本当の意味を知った時には胸を塞がれるような気持ちに。現実にある歪みはどうしようもなく醜悪で希望が無いようだけれど、セイディの行動の果てに救われた者が多くいた事や、セイディの事を流したラジオの声が彼女の耳に届いて欲しいという願いが込められたラストの一文で大きく胸が揺さぶられました。2020/12/10

シキモリ

30
原題「Sadie/セイディ」は主人公の名前である。調べてみると、ヘブライ語の【お姫様】が由来の名前らしいが、だとすると何だか皮肉的だ。今作は妹の死をきっかけに失踪した少女の独白とラジオDJによるポッドキャスト番組という異なる視点と時系列のエピソードが交互に挿入され、両者は徐々に一本の線へと繋がっていく。謎解き要素は殆どなく、些か単調に感じる部分もあれど、たった一人で仇敵に挑むセイディの決死行、そして最後に浮かび上がる結末には胸を打つものがある。私的にはDJマクレイの婚姻事情も地味に気になったのだけれど…。2022/02/24

星落秋風五丈原

28
吃音というハンディを背負いながらたった一人で妹を酷い目に遭わせた相手に復讐するヒロインのハードボイルド。2020/12/13

myon

27
ラジオの行方不明の少女を探すドキュメンタリー番組の進行のセリフと、少女の視点から見た描写とが交互に示されて、スピーディなリズムを取っている。エドガー賞YA受賞作。貧困、虐待の荒んだ暮らしのなかで、妹への愛情を保ち続け闘い生きていく少女の姿がせつなくて、後味は重いです。2021/08/24

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