量子コンピューティング 基本アルゴリズムから量子機械学習まで

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量子コンピューティング 基本アルゴリズムから量子機械学習まで

  • ISBN:9784274226212

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内容説明

これから必ずくる量子コンピューティングの時代に備えるためのバイブル
本書は、IT分野のプログラマやエンジニアを主な読者対象として、その方々にとって特に重要な量子コンピューティングの基礎をわかりやすく解説した書籍です。
量子コンピュータについては、多くの人がクラウド越しで実物に触れられるようになった今でも、物理の専門書から学ぶか、チュートリアルやハンズオンのウェブ記事を読んで勉強するかしかありません。これから量子の力をフル活用できる人や、量子情報の考え方を利用してコンピュータサイエンスをよくしていく人材が必要になるというのに、入門書と専門書の間には大きな隔たりがあります。
本書はこれから必ずくる量子コンピュータの時代で活躍されるであろうIT分野のプログラマやエンジニアの皆様にとって、特に知っておくべき概念をできる限り網羅しています。量子コンピュータの背景、その原理や応用についても高校数学で学んだ内容を起点に数式も示しつつ、しっかりと解説しています。

目次

第1章 なぜ量子コンピュータ?
1.1 とても難しい問題を高速に解く
1.2 ポストムーア時代
1.3 量子コンピュータの歴史
1.4 今の量子コンピュータで何ができる?

第2章 量子コンピュータの基本
2.1 量子ビットとは?
2.2 量子ゲートで計算する
2.3 量子回路を書いてみよう
2.4 コピーとテレポーテーション
2.5 補助量子ビットと逆演算
2.6 量子コンピュータにデータを入力する
2.7 量子コンピュータのデータ前処理
2.8 もっと一般の量子状態を扱うには…

第3章 量子計算の基本パッケージ
3.1 量子計算の基本戦略
3.2 行列の固有値推定(アダマールテスト)
3.3 内積の計算(スワップテスト)
3.4 位相を上手に使う
3.5 振幅を上手に使う
3.6 量子力学をシミュレーションする
3.7 データ行列を扱う

第4章 量子アルゴリズム
4.1 素因数分解(ショアのアルゴリズム)
4.2 量子化学計算
4.3 探索と最適化
4.4 量子コンピュータと機械学習
4.5 計算複雑性理論と量子アルゴリズム
4.6 歩行安定化制御の理論
4.7 さまざまな2足動歩行実現法

第5章 NISQ量子アルゴリズム
5.1 エネルギー最小化問題として解く
5.2 時間発展シミュレーションをバイパスする
5.3 パラメータつき量子回路による機械学習

第6章 量子コンピュータのエラー訂正
6.1 符号化と論理ビット
6.2 パリティチェックでエラーを見つける
6.3 ビット・位相反転の両方に対応する(Shor の符号)
6.4 量子誤り訂正符号の標準的な作り方
6.5 トポロジカル符号は奇妙なアイディア?
6.6 論理ゲート操作を作ろう

第7章 量子コンピュータのプログラミング
7.1 抽象化レイヤで整理する
7.2 古典に学ぶ量子プログラミング
7.3 量子プログラミング言語
7.4 量子コンパイラ
7.5 量子ソフトウェア開発基盤
7.6 論理ゲート操作を作ろう

第8章 量子コンピュータのアーキテクチャ
8.1 量子コンピュータ実現技術が満たすべき基準
8.2 量子ビット・量子ゲートを実現する技術
8.3 マイクロアーキテクチャ
8.4 大規模システムの構築に向けて
8.5 量子ソフトウェア開発基盤
8.6 論理ゲート操作を作ろう

第9章 量子コンピューティングでひらく未来
9.1 今後の技術発展をウォッチする
9.2 量子コンピュータサイエンス!?
9.3 量子コンピュータ実現までのマイルストーン
9.4 量子インターネット
9.5 量子前提社会に向けて

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

PenguinTrainer

6
量子コンピュータとは何かということに関して、数式を使って説明してくれている本。 主にANDゲートやROゲートの親戚である量子ゲームを使うことで量子コンピュータのモデリングとアルゴリズムの理解に繋がった。 あくまで実用的には誤り訂正の機構が不十分であり、これから様々な物質を利用した量子コンピュータの発見に期待したい。2022/06/27

Haruki

5
量子ゲート演算の基本から、回路の基礎構造(量子フーリエ変換、位相推定、固有値推定、振幅増幅)をサブルーチンとして、量子加速のショア、グローバー、Full-CI法(HF法に電子相関を導入し拡張)の固有方程式の量子位相推定解法、HHLによる逆行列演算、その応用の機械学習の分析手法やVQEやQAOAも紹介。後半は誤り訂正でスタビライザー形式を基礎に魔法状態蒸留、表面符号、閾値定理、lattice surgeryを紹介。最後に物理実装の閾値、ビット数概観。2020年QC現在地を効率的に把握でき論文読解の基礎作り。2024/04/28

miura

0
量子コンピューティングは、手続き型言語より関数型言語の方が相性良さそうな気がした。2022/08/13

pnictide

0
比較的新しい本で、量子コンピュータにまつわる量子計算の原理をかなり分かりやすく書いている。例えば20年近く前に書かれた「量子コンピュータと量子通信 I - III」にも同じことが(翻訳本である以上仕方ないところはあるが)冗長に書かれているが、この本ではエッセンスに絞ってよりスマートに書かれている。基本的な量子計算に始まり、最近の量子機械学習についても、国内書籍としてはいち早く世界の動向をまとめて、きちんと記述している点も良いと思う。2021/01/19

Q

0
現在盛んに研究されている量子コンピュータ詳説本。2020年11月出版。これまた数式音痴の自分には具体的なアルゴリズムの解説から脱落してしまった。筆者は Q# を推しているように見えるが、229頁にある通りPython系統の言語が主流のように思える。今はまだ量子ビットの数も少ないし、5年後に再度入門しようと思った。2021/07/21

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