内容説明
全問解ければプロ棋士になれると米長邦雄永世棋聖が語った、現代にも通じる傑作と名高い江戸時代の詰将棋の古典にしてロングセラー、待望のコンパクト版。ライブラリー版解説=若島正
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hiroizm
19
気分転換に1〜5手の詰将棋を趣味にしていて、この江戸時代の詰将棋本を本屋で偶然みつけて衝動買い。問題に詰手数の記載なく、簡単そうな盤面を選んでいろいろ試してコレ10手詰くらいかな〜と回答みたら、正解は想定をはるかに超える怒涛の32手詰め!おそよの問題が20〜50手、中には100手超、611手詰めという怪物級もある上級者向け本で腰を抜かした。江戸時代の棋士恐るべし。 しかもこんな難解な詰将棋集もプロ棋士になるには解けるのが前提らしく、藤田渡辺羽生他名だたる棋士の脳細胞はどうなってるのやらと改めて驚愕した。2022/11/29
Tatsuo Ohtaka
1
コンパクト版として平凡社ライブラリーに入った(東洋文庫版も持っている)。解けるわけではないので解説(門脇芳雄)を再読するが、その趣向や手順を読むだけでもとても面白く、興奮させられる。クラシック音楽で言えばバッハの時代の人なんだよなぁ。すげえ。2021/01/01
kinaba
0
短手数の物以外は端からあきらめて解説を読んだだけなのですが読みました。なにか詰将棋記述メタ言語からコンパイルしたかのようにすら見える『無双』以上に、『図巧』の洗練に驚く。まるで普通の詰将棋のように見える盤面から繰り出される趣向詰、すごい。100問で81ヶ所の玉配置を網羅してひと綴とするあたりも、和歌集のような技芸を感じる。2023/10/30