内容説明
見た目の変化がもたらすものとは……。
読売中高生新聞で人気の連載小説が単行本にまとまりました。
狐を使役する一族の末裔である主人公と狐たちが営むレンタルショップが舞台の、〈見た目〉をめぐる物語。見た目を変えた客と、本来の客の姿をした店員。彼らは、なにを体験して、なにを感じ、なにを得るのか……。
一見、トラブル・問題を抱えているように見える「レンタル客」たちも、姿を変えて、「よかろう」と思った行動をとると、それまで気づいていなかった大きなことに気づくきっかけを得ます。読み始めれば、あっという間にそんなレンタル客の気持ちになれてしまう、ふしぎなストーリーが10本収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
93
YA。祖父から狐を操る力を引き継いだ大学1年の吾妻庵路(あづまあんじ)は、北関東の町でレンタルショップを経営する。店員は、白イケメン砂羽哉(さわや)と黒イケメン呉波(くれは)と、美形双子兄妹の真問(まとい)と帆ノ香(ほのか)の4人。店員はみな化け狐。定期的に人に化けることで妖力を蓄える必要があり「見た目」を欲する客にレンタルする▽レンタル契約1～10まで。可愛い子は得なのか、ルッキズムに復讐、声掛けするのに適した姿が欲しい…様々な理由でレンタル契約する客。アフターサービスも充実してる▽現代版お面屋たまよし2022/11/16
Nyah
54
読売中高生新聞の人気の連載小説。化け狐を使役する一族の末裔である吾妻庵路。彼は祖父園路の亡くなり際に呼び寄せられ、狐を受け継ぐ。そして、特殊能力＋必要に応じて狐たちとレンタルショップを営むが、普通のレンタル品以外に「見た目」をレンタルする。客はそれぞれの事情でレンタルしていく。そして、顔貌よりも人間性が大事とか、頼る人がいない事が露見して手助けしてもらえるとか、新たな気づきがある。それは見目麗しい店の狐達も庵路についてや、人間のいろいろを知っいく。「人間、見た目だけじゃないんだよ」そんなの百も知ってるって2022/03/26
かな
52
一子相伝、血筋で男子にのみ狐を使役する能力が引き継がれてゆく一族の末裔である庵路。狐が客の言われた容姿に化け、中身を入れ替えるレンタルショップ＜化けの皮＞を開いた。見た目を変えた客は何を思い、何を感じるのか。客の姿で一定の範囲で行動を共にしなければいけない狐は人間の考えをどのように受け止め、何を得るのか。2019年頃、読売中高生新聞に約１年間連載されていたものの単行本化という事で続きはないのかもしれませんが設定とかは面白いので、シリーズ化希望。2022/11/21
hirune
50
化け狐🦊二匹と成りかけ化け小狐二匹と共にレンタルショップを経営し、化け狐とお客の中身を交換することでその見た目をレンタルするサービスもやってる狐使いの庵路。狐たちと共に結構楽しそうに暮らしてるけど、1人くらい人間で庵路の影響なんか跳ね返すくらい生命力の溢れる人と巡り合ってほしいなぁと思っちゃった。お客さんは基本良い人でほっこりすることも多いお話でした。2022/12/16
ミーコ
34
初めての作家さん？と思ったら「墓守りのレオ」の作家さんだったのですね。墓守りの…ほど引き込まれませんでしたが、見た目をレンタルって設定が面白い。私も絶世の美女をレンタルしてみたいかも？(笑)2021/03/07
