内容説明
いま求められる「レジリエンス(回復力)」を高める生き方──心理学と仏教の視点から、苦境をも「幸福のエネルギー」に転換する生き方に、日本とマレーシアの医師らが迫る。病気によって絶望の淵に沈む人がいる一方で、病を契機に人格を鍛え、人間的な成長を果たす人がいる。その両者を分かつ要件とは何かを探ります。
目次
序 レジリエンスを高めるために(川田洋一)
第1章 現代日本における心の病(山口 力)
第2章 「心」と「体」の相互作用──健康増進への「生物心理社会的アプローチ」(梅松明)
第3章 菩薩道と21世紀の心理学(川田洋一)
第4章 [座談会]心の病と仏教(川田・山口・梅)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
26
高齢の修道女の脳を調査・分析した事例によると、概ね三人に一人は脳が委縮し、外見上もスカスカになっていたにかかわらず、生前にアルツハイマーの症状がみられなかったとのこと。その要因として、第一に前向きに生きる信仰心があったこと、第二に修道院で仲間と共に暮らし、刺激を受け合っていたことを挙げる。肉体と精神は一体不可分であることが分かる。超高齢社会が進む中、福祉の充実が必要なことは勿論だが、"自衛"も重要であることを痛感する。2020/10/26
wiki
8
「ポジティブ心理学でいうウェルビーイングという目標も、日蓮仏教においては戸田先生のいわれる『絶対的幸福』を目指していると考えられます」川田氏。著者3名とも、創価学会員の医師であり、特に仏教が人間に与える影響について、「レジリエンス」の観点で述べていく。「病が治った」等の信仰体験が迷信でなく、実際に心身に影響を与える事に触れる。宗教は人間のためにある。その信仰をして人間が強くなるなら、それは有為な宗教であろう。より健康に、長生きする事は一つの人生の目的であるが、そうした力を正しい宗教は持っているといえよう。2023/05/21
SK
1
P.221 2016/12/3 2017/9/8 22022/08/22
林檎
1
仏教というか、創価学会の話がよく出てきました2021/08/23