講談社文庫<br> 影の告発

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講談社文庫
影の告発

  • 著者名:土屋隆夫【著】
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 特価 ¥499(本体¥454)
  • 講談社(2020/11発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061360341

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内容説明

デパートの満員のエレベーターの中で、殺人事件が発生。被害者は、私立高の校長・城崎達也と判明。白昼、しかも衆人環視の中での大胆不敵な犯行の手がかりは、名刺と母娘の古い写真しかない。偶然、事件現場に居合わせた千草検事が、捜査の指揮をとることになった……。本格派の第一人者の代表作。日本推理作家協会賞受賞作品。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

harukawani

11
初・土屋隆夫。めっちゃいい……。もっと早く読めばよかった。まだ戦争が残した影が色濃く残る時代を舞台にしたアリバイくずし。混雑するエレベーター内で殺人が起こり容疑者すら浮かばない中、残された名刺などから地道に犯人に迫る展開が渋くていい。各章冒頭に挿入される少女の物語と事件との関係も不明なまま、捜査行に引き込まれる。何より文章の美しさ、デパートを始め当時の社会の描写も良さ。難易度低めながらしっかりとしたトリックがビシッと決まる。動機は哀切。積んでる『針の誘い』はいずれ。『危険な童話』も読もう。2021/10/31

ドント

6
デパートの満員のエレベーター内で起きた注射による毒殺事件。人徳家と名高い被害者の背後に横たわる暗い過去を探る長編推理。骨子やトリックだけ取り出すとさほどのモノではない。ちょい豪華な2時間ドラマくらいなのだが、本作とにかく文章が上手い。いや上手いと言うよりは過不足なく整っていると言うべきか。同時に物語もスルリとしつつ太く、実に実にグッと読ませる。70年代の日本の情景と共に漂ってくる戦争の残り香。幕引きも宮部みゆき『火車』に似てスパッと鮮やかだ。大衆小説というものの強さ旨味が存分に楽しめる。うまい! うまい!2022/01/26

しろちさ

5
エレベーターで起きる殺人、鉄壁のアリバイ。犯人の目星はついてるのに証拠がない。検事も捜査に乗り出した…! 1975年の作品、昔のミステリーの空気が懐かしい。スマホもデジカメも防犯カメラもない時代の捜査、気が遠くなるよね…(笑)。アリバイ崩しが楽しい。2021/09/22

深川拓

2
電子書籍にて再読。デパートのエレベーターで発生した殺人事件のトリックを千草検事が暴く。犯人捜しから重厚なアリバイ崩しに至る圧巻の本格ミステリ。人物造型に際立ったものはないが、しかし事件の背景に漂う物悲しさ、詩情は出色。陰惨なのにどこか艶めかしさもある。紙媒体では入手が難しくなってるので、電子書籍とはいえ改めて読めるのは有り難い。2021/03/26

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