背徳の西洋美術史 名画に描かれた背徳と官能の秘密

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背徳の西洋美術史 名画に描かれた背徳と官能の秘密

  • ISBN:9784295200406

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内容説明

【名画に潜むもうひとつの真実!】

西洋美術史の第一人者である東京造形大教授の池上英洋氏、美術ライターの青野尚子氏が解読する「背徳の西洋美術史」の決定版!

〈「はじめに」より〉
西洋美術には、性的なニュアンスを含んだ絵画や、危険な香りのする作品が多い。それらを、色彩の鮮やかさや線描の巧みさだけに注目して楽しむのもひとつの正しい鑑賞法だろう。しかしここにとりあげた主題のように、作品が描かれた社会状況や背景にあるストーリーを知ることで、作品の楽しみ方は一層広く深いものになる。とりわけ本書がとりあげる「背徳美術」といった視点で読み解ける作品群は、西洋美術の主要なテーマであり、非常に興味深いものだ。にもかかわらず、一般的な倫理観にもよるのか、内容を詳しく説明されることはあまり多くない。
よって本書では、「背徳美術」という西洋美術における一大ジャンルを構成する九つのテーマをとりあげ、それらの主要な主題のあらましと鑑賞ポイントを見ていこう。そうした背景を知ることで、読者の皆さんの今後の美術鑑賞が、さらに味わい深いものになれば幸いである。

〈本書の内容〉
■第1章 凌辱する神たち
■第2章 聖書で語られる背徳
■第3章 聖女たちの受難
■第4章 不倫と愛人
■第5章 ファム・ファタル
■第6章 売春とポルノグラフィー
■第7章 同性愛
■第8章 少年愛
■第9章 少女愛

〈著者プロフィール〉
池上英洋
広島県出身。美術史家・東京造形大学教授。東京藝術大学卒業、同大学院修士課程修了。専門はイタリアを中心とした西洋美術史・文化史。著書に『Due Volti dellAnamorfosi』(Clueb, イタリア)、『レオナルド・ダ・ヴィンチ』『イタリア・ルネサンス美女画集』(いずれも小学館)、『イタリア24の都市の物語』『ルネサンス 歴史と芸術の物語』(いずれも光文社)、『神のごときミケランジェロ』(新潮社)、『西洋美術史入門』『死と復活』『レオナルド・ダ・ヴィンチ 生涯と芸術のすべて』(いずれも筑摩書房)など。日本文藝家協会会員。

青野尚子
東京都出身。ライター、編集者。早稲田大学第一文学部・桑沢デザイン研究所ヴィジュアルデザインコース卒業後、六耀社、建築・デザイン専門誌「FP」編集を経て現在フリーランス。美術、建築の分野を中心に活動。共著に『美術空間散歩』(日東書院本社)、『建築がすごい世界の美術館』(パイ インターナショナル)。別冊太陽『レオナルド・ダ・ヴィンチを旅する』(池上英洋 監修) 『写実絵画のミューズたち』、PEN BOOKS『やっぱり好きだ!草間彌生』『ルネサンスとは何か』『キリスト教とは何か』『印象派。絵画を変えた革命家たち』『ダ・ヴィンチ全作品・全解剖』共同執筆。「そこまでやるか」展(21-21 DESIGN SIGHT、2017年)ディレクター。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

68
表紙からして、「西洋美術史」と書いてなければ【読メエロ部】である。目次を見ても「凌辱する神たち」「聖書で語られる背徳」「聖女たちの受難」「不倫と愛人」「ファム・ファタル」「売春とポルノグラフィー」「同性愛」「少年愛」「少女愛」。西洋美術の歴史を紐解きながら、そこに見られる背徳の美。神話や聖書を題材としながら、描かれるのは、人間の性へのあくなき探求。これらの絵画に見惚れていたであろう人間たちの欲望。矢で射られる「聖セバスティアヌス」に魅了され自らも演じる三島由紀夫も登場する。美術史は面白い。2020/12/16

takaya

15
姦淫、不倫、少年愛、少女愛、そのほか性を中心とした「背徳」を描いた美術作品を解説しています。ギリシャ神話、聖書をテーマにした西洋美術を見ることが楽しくなる本なので、西洋美術が好きな人にはおススメできます。2021/12/22

ちみ

13
★★★★☆ この方の本は本当に知識が深くて面白い!!美術の知識が深まります。新しい画家や弟子関係も知ることが出来て良かった。写真も綺麗で、満足の一冊。2020/12/06

クサバナリスト

7
西洋の文化史を知らないと絵画も理解できない。各テーマに関する絵画もアーティストによって表現方法もかなり違う‼2020/12/03

らむだ

6
背徳的なテーマで描かれた西洋の絵画を、様々なカテゴリーに分けて解説した一冊。豊富なカラー図版でイメージが掴みやすい構成。美術や西洋文化、宗教に関する知識が少なくてもわかりやすい内容になっている。2022/02/03

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