内容説明
注目されるのは都道府県順位ばかり,テスト設計は中途半端,分析や活用も不十分,そもそも目的もブレブレ……莫大な予算をかけて,なぜこんなテストが行われているのか? 学力調査の専門家がその問題点と調査の考え方をわかりやすく解説するとともに,現状のテストを望ましい学力調査にするための道筋を提言.
目次
はじめに┴本書の目的┴本書を執筆した動機┴第1章 全国学力テストをめぐる混乱┴1 都道府県の順位競争┴2 市町村別・学校別の平柊正答率を公表する┴3 全国学力テストの結果を評価に反映させる┴4 学校現場の疲弊┴5 専門家たちの批判┴6 文部科学省の責任は?┴第2章 全国学力テストの歴史と概要┴1 1950~60年代の全国学力テスト┴2 40年の空白と学力低下論争┴3 全国学力テストはなぜ求められたのか┴4 全国学力テストの設計┴5 全国学力テストが明らかにしたこと┴6 2020年現在の全国学力テスト┴第3章 PISAから学ぶ学力調査の科学┴1 PISA調査の概要┴2 学力をどう測るか┴3 社会調査の考え方┴4 背景指標を取得する┴5 PISAから知るのが難しいこと┴第4章 全国学力テストはなぜ失敗したのか┴1 全国学力テストは学力を測っていない┴2 「指導のためのテスト」と「政策のためのテスト」┴3 全国学力テストの根本問題┴4 「実態を把握する」という発想がない日本の教育┴5 「学力テストを作るのは簡単だ」という思い込み┴第5章 全国学力調査を再建するために┴1 今すぐにできること 既存のデータを活用しよう┴2 何のために全国学力調査が必要なのか┴3 理想的な全国学力調査はどのようなものなのか┴4 実態把握を大事にする文化を育てよう┴ブックガイド┴大規模な学力調査のデータに触れる┴テスト理論を学ぶ┴社会調査を学ぶ┴家庭環境と学力について学ぶ┴因果推論を学ぶ┴日本社会について学ぶ┴おわりに┴いつまで失敗を続けるのか?┴謝 辞┴参考文献
感想・レビュー
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kenitirokikuti
あわせ味噌
大木 高人
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