キズナキス

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キズナキス

  • 著者名:梨屋アリエ
  • 価格 ¥1,309(本体¥1,190)
  • 静山社(2020/11発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784863893986

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内容説明

もしも、他人の心が覗けたら、不安はなくなるだろうか。もしも、心を完全に閉ざすことができたら、他人に傷つけられることもなくなるだろうか。もしも、称賛に値する才能があれば、孤独なんて感じなくなるだろうか――少女たちの抱える孤独と閉塞感をリアルにとらえた、梨屋アリエの書き下ろし長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

☆よいこ

85
YA。望遠鏡みたいに覗きこめば相手の「心」が表示される「マインドスコープ」(通称マイスコ)が配られた。蘇芳日々希(すおうひびき)が通う中学はICT絆プロジェクトの特別推進校で、タブレット端末とマイスコを使用が義務付けられている。お互いの気持ちを正直に表すことで親交を深め、分かり合う未来を作ろうという目標は一見立派だが、日々希は心を読まれる事に怯えた。▽情報化社会、監視社会への警告。自由な選択は無い。学園青春ものかと思って読んだら近未来SFだった。嘘の結末は書きたくないという著者の言葉が切実。2021/06/14

ゆみねこ

79
先進的なIT技術を取り入れた中学校に通う中2の蘇芳日々希は、吹奏楽部の一員。クラスや部活の中でもみんなに嫌われないように、自分の居場所を守るために懸命な少女。他人の考えていることが分かる「マインドスコープ」や他人から魅力的に見られるようになる「カレイドビューアー」、そんな機械に支配されるような世界、そして誰が何のためにそれを利用するのか。とても恐ろしく、悲しい結末にやり切れない気分になりました。大きな問題提起をしている作品だと思うので、色々な年代の人に読んでほしいですね。梨屋アリエさん、初読み。2018/02/03

信兵衛

25
作漠としつつある現代~近未来社会の少年少女たちに向けた、警告のメッセージとなるストーリィではないかと思います。2018/06/12

horihori【レビューがたまって追っつかない】

17
ICT教育を推進する高校に取り入れられた、相手が考えていることが分かるというマイスコや、学校専用SNSみたいなEタブで、日々希は友人関係への感情を苦慮する。心を読まれないようにする不登校生の朱華にかかわることで、日々希は心が解き放たれる快感を知る。もしも、他人の心が覗けたら、不安はなくなるだろうか。もしも、心を完全に閉ざすことができたら、他人に傷つけられることもなくなるだろうか。相手の心が読めたら、イジメの抑止力になるのかもしれないけれど、こんな疑心暗鬼な学校生活は息が詰まる。2019/07/05

TAKASHI

11
★★★☆☆2018/01/31

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