内容説明
第1句集「ひびき」刊行から12年、第2句集「ひびきⅡ」から2年。川柳への情熱が高まる中、最愛の妻との死別という苦しみを経験し、夫婦そして家族とともに歩いてきた愛しい日々を川柳に昇華してきた著者。この「ひびき」シリーズは、まさに著者にとって人生第二章の自分史としてしっかりと足跡を残してきた。第一章「満ち潮」は平成28年、第二章「波静か」は平成29年、第三章「桜貝」は平成30年、第四章「追憶は愛」は平成31年、第五章「流れ」は平成15年から平成31年までの時事川柳をの作品を纏めたもの。偽りのない魂の輝きを刻む本句集は、一人の人間が織りなす人生模様がこんなに多彩であることに気づかせてくれる。
野の花へ語りかけてる老い孤独
ニンゲンに飽きて人生にも飽きる
だんだんと幸せ色になるイチョウ
あのころはなどとぼんやり日向ぼこ
人のため世のためという犠打ばかり
マスクして潤んだ瞳だけを見せ
ひとしきり老いの話に猫が乗り
目次
第一章 満ち潮(平成二十八年・二〇一六年)
水温む
第二章 波静か(平成二十九年・二〇一七年)
自分史を消して
太陽と
第三章 桜貝(平成三〇年・二〇一八年)
静
老
栞
第四章 追憶は愛(平成三十一年・二〇一九年)
そして令和
風を感じて
ときめいて令和
第五章 流れ(時事句集)
平成十五年
平成十九年
平成二十年
平成二十一年
平成二十二年
平成二十三年
平成二十四年
平成二十五年
平成二十六年
平成二十七年
平成二十八年
平成二十九年
平成三〇年
平成三十一年
あとがき