文春e-book<br> 元女子高生、パパになる

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文春e-book
元女子高生、パパになる

  • 著者名:杉山文野【著】
  • 価格 ¥1,400(本体¥1,273)
  • 文藝春秋(2020/11発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163912936

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内容説明

セーラー服を着ていた。30歳で死のうと思っていた。
そんな僕に、こんな未来が訪れるなんて――。
父として、LGBTQムーブメントのリーダーとして、仕事、家族、恋愛など
社会の「普通」を問い直す、フミノの奮闘記。
*     *    *
2020年8月、NHK総合でドキュメンタリー「カラフルファミリー」が放送され、SNSで話題となりました。
トランスジェンダー男性と、パートナーの女性、そしてゲイの親友と、彼らの赤ちゃんの「4人家族」の物語。
本書はそのトランスジェンダー男性フミノ=杉山文野の物語です。

1981年女性の体を持って誕生した杉山さんは、性自認は男性。
乳房切除手術を受け、現在は男性として生きています。
自身がトランスジェンダーであることを告白し、恋や悩み、
自分らしく生きようともがく日々を綴ったロングセラー『ダブルハッピネス』を2006年に出版してから14年、本書は2冊めの著書となります。

杉山さんは、前作刊行後、海外を放浪し帰国して就職。その傍ら、テレビ出演や講演会で性的少数者の現状を語ってきました。
そして、LGBTQの若者の集まる場を作り、パートナーシップ制度の口火をきった渋谷区の条例に深く関わり、
東京レインボープライド(パレード)の共同代表を務めるなど、さまざまな活動を牽引してきました。

セーラー服を着ていた高校時代、希望が見えず「30歳になったら死のう」と考えていた杉山さんが、当時想像もできなかった今の自分。
まさに激動といえる14年間は、読む人に「普通とは何か」を考えさせ、さまざまな悩みを持ち、明るい未来を思い描けず苦しんでいる人に、勇気と希望、自分らしく生きるためのヒントを与えてくれます。

目次 

はじめに
第一章 彼女のこと
第二章 親のこと、活動のこと
第三章 東京レインボープライド
第四章 同性パートナーシップ条例
第五章 ファミリーのこと
未来へ あとがきにかえて

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

かおりんご

31
「ダブルハッピネス」からのパパになる体験談!今回も知らない世界を知れてよかった。文野さんの持ち前のポジティブ思考で、どんな困難にも明るく前向きに突き進めるのが素晴らしい。普段何気なく「○○さんのお父さん、お母さん」と呼んでしまうが、そうではなく名字で呼んだり「おうちの方」と呼んだりした方がいいのだろうなと思った。性別は何も、男と女だけではないのだから。LGBTQ教育をどうすすめていけばよいのかが、今後の課題。子供たち向けの本も、是非書いてもらいたい。2021/05/09

ぽてち

31
性同一性障害の著者が、様々な困難を乗り越え、パートナーとの間に子供を得るまでを描いた自伝(?)。なんとなくおもしろそうだなという興味本位で借りたが、文章もうまいし、なによりLGBTQ(著者は性同一性障害だがT=トランスジェンダーになるらしい)というまったく知らない世界を垣間見ることができてよかった。ぼくが生きてきた時代は技術も社会も急速に変化し、少数派の人達も声を上げられるようになったと思っていたが、全然認識が甘かったことを痛感した。2021/03/02

Kanonlicht

27
まずもって著者の行動力は並大抵ではない。でもなによりも自分の幸せだけでなくパートナーやまわりの人を気遣う姿勢が、巡り巡って自身の人生を素晴らしいものにしていると感じた。LGBTQイベントの企画運営において参加者それぞれの立場で意見が異なると知り、自分もLGBTQをひとくくりに考えていたことを反省。きっとこの本には書いていないもっと苦しいことや大変なことはたくさんあったと思うけれど、前向きで明るい語り口に、著者の人柄がよく表れていて頭が下がる。彼らが心から暮らしやすいと思える社会になったらいいな。2022/08/16

ひさしぶり

24
LGBTを少しは分かってたつもりでしたが、実際はこうなのよと知る。フミノのお母さんの言葉、自分がその立場だったらまさに同じことを言っているだろうと思えた。「性同一性障害」というワードが何をしてもつきまとう「普通」レベルで判断してもらえない生活。戸籍上の性別変更の可能な5つの案件、結構ハードル高いのね。子供を持つ=100%養子だと思ってだけど人の卵子、精子貰う選択があることやその後の戸籍上の扱いなんか改めてそうなのかと思う。2021/11/20

ヒラP@ehon.gohon

23
女性として生まれた著者が、男性として生きることの大変さ、様々なハードルを乗り越えてきたことを痛感しました。 同じ女性であるパートナーとともに、父親としての家族形成をなし得た結実が、LGBTQを考えるうえでの象徴性を持っています。 このような本を通して、もっともっと理解されること、身近なこととして認識されることの重要性を感じました。2024/06/02

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