内容説明
女渡世人の羽衣(はごろも)お炎(おえん)は、失踪した思い人・信三郎を追って佐渡へと渡った。
軽業師のおみんを味方に得たお炎は、邪教集団“オドロ党”が跋扈する島の実態に戦慄する。
佐渡奉行に薩摩浪士もからむ、謎また謎。金山の底で背中の切り札、最新式コルトM1847が火を噴いた!
正統時代伝奇×ガンアクション、シリーズ第2弾。
背中に背負った切り札
天下無双の新式コルトが
巨悪を撃つ!
うねる物語!
イッキ読み時代小説!
稀代の女侠客
羽衣(はごろも)お炎(えん)登場!
轟然と火を噴く新型の短筒。
左手で撃鉄を叩く
華麗な銃さばき。
立ち姿の艶やかさ。
風に颯爽と翻る被衣が、
真夏の日差しに白く輝く。
気っ風がよくて
度胸があって、それでいて
優しく情は細やか――
(本文より)
解説・細谷正充
※この電子書籍は2018年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きょちょ
20
ザッツ エンターテインメント! 仕事が忙しくなかったら一気読みだったろう。 「コルトM1851残月」も面白かったが、こちらの方がスケールが大きくなっている。 彼の機龍警察シリーズも面白いが、どちらかというとこちらの方が好みかな。 敵もなかなか強い。 月村ファンは、前作とは話が全く異なるので、こちらから読んでも全く問題なく楽しめる。 映画化しても面白いだろう。 ★★★★2022/04/09
じゅむろりん
13
前作コルトシリーズ残月を丁髷ロワールと評したが、今作は女任侠伝奇活劇の風体。惚れた男の行方を辿り、流れ着くは佐渡の金山。地の底より現れた、オドロ様なる異形の邪神。果たして焦がれる想い人か。江戸末期の権勢に、毅然と向かい仁義を通す。羽衣お炎の気風に惚れた、仲間と共に悪を討つ。ってな感じの小気味良い娯楽作品です。余談ですが、長崎の四海屋と聞くと、老舗チャンポンを思い出すのは私だけでしょうか。3作目も書いて欲しい。2022/04/29
うさみP
10
銃は花。銃は女。女には銃がよく似合う。江戸経済を支える最底辺の地獄である佐渡。恋人を探しに訪れたお炎。鉄火の羽衣小町が手に持つのは、異国から渡ってきた最新鋭の拳銃『コルトM1847』。啖呵と共にバン×6と火を噴き、黄泉黒坂から湧き出る悪鬼羅刹を撃ち倒していく(その後せっせと弾込めするのはご愛敬だよ)。前作とはうって変わって、気持ちいい活劇でありながら、裏で島津と公武による暗闘も忘れない。身分の外で生きる者たちの哀愁。2020/11/22
Schunag
6
文庫版での再読。前作『コルトM1851残月』がロマン・ノワール/フィルム・ノワールによる、日本式サムライ・フィクションの再解釈であったとすれば、初読時には伝奇要素に気をとられて気づかなかったが、本書はマカロニ・ウェスタンではないか。古き良き伝奇時代小説へのオマージュは文体が告げているが、プロットや仕掛けは『ナヴァロンの要塞』型の敵地潜入アクションであり、また幕末の激動をにらんだ謀略小説でもある。どでかい6連発拳銃を粋に襟を抜いた背からぞろりと抜き出す女侠客、という絵面のカッコよさよ。2023/11/17
terukravitz
5
★★★☆☆2020/11/04
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