内容説明
松尾芭蕉から現代俳人まで、日本を代表する総勢108名の俳句を編年体に並べて俳句の流れを総覧できる1冊
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
文章で飯を食う
12
たくさん本を買うが、読みやすい物から読んでしまう。 俳句集は良いなと思う量が少な過ぎて損をした気分になる。でも、一句、名句に当たると丸儲けの気分になる。本書は選集なので、名句率が高く得した気分。自分の好みがどこらへんに有るのか、わかるのも良い。気に入った人の句集を、いつか、読みたいものだ。 六月を奇麗な風の吹くことよ 子規2017/07/28
緋莢
10
松尾芭蕉「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」、与謝蕪村「菜の花や月は東に日は西に」、正岡子規「糸瓜咲て痰のつまりし仏かな」、種田山頭火「分け入つても分け入つても青い山」、金子兜太「曼殊沙華どれも腹出し秩父の子」・・・松尾芭蕉をはじめとした近世俳人から明治・大正・昭和、戦後、そして現代の、作者好みの108人の俳人の句を紹介した本。2017/06/10
qwer0987
5
タイトルからして俳人の代表句を、その俳人の生涯も含めて解説するものと思っていたが、どちらかと言うと、俳句と絡めたエッセイや思い出話を収録した印象が強い。ある俳人などは、句の解説やその俳人の生涯の解説もなされず、自身の思い出話に終始している部分もある。そういう点やや肩透かし。だが代表句を一通り読めること自体はありがたいことだ。 「冬蜂の死にどころなく歩きけり」村上鬼城、 「雪はげし抱かれて息のつまりしこと」橋本多佳子、 「みんな夢雪割草が咲いたのね」三橋鷹女、あたりが好きだ。 2017/07/27