内容説明
蘭を愛する美食家の名探偵ネロ・ウルフ。奇癖の天才がもつれた謎を解き明かす。フラワーショーでの殺人事件を解決し、珍種の蘭を手に入れろ! 蘭、美食、美女にまつわる三つの難事件を収録した日本独自編纂の傑作中編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
39
「黒い蘭」では久留米黄変病なる病が登場。日本と久留米の名誉のために言っておくが、架空の病。世界珍種の蘭を巡る殺人事件が起こったものだから、めったに外出しないネロ・ウルフがアーチ―には任せておけずにフラワーショーに出現。ウルフからはちょっと馬鹿にされているアーチ―だが、頭の回転も速く、美女が寄ってくるのだから外見もハンサム。そんなアーチ―執筆と言う触れ込みのエッセイ「ネロ・ウルフはなぜ蘭が好きか」ではホームズほどではないにしろ「自分以外はみんな馬鹿」と思っているウルフが蘭に話しかける姿まで暴露されてる!2016/08/08
ごへいもち
20
ネロウルフはもういいかな2017/12/11
くさてる
14
美食家で肥満した蘭愛好家の名探偵、ネロ・ウルフの中編集。これまでに「料理長が多すぎる」しか読んでいなかったのですが、思っていたよりもずっと面白くて明るい雰囲気で、古臭くなかったので、とても楽しめました。美女が好きで捻ったユーモアを飛ばしてばかりいる助手のアーチャーが実にかわゆい。他の作品も読んでみようと思います。2014/12/06
Ribes triste
12
世界に二つとない黒い蘭。ネロ・ウルフが飛びつかない訳がない。蘭と美食への欲望丸出しなのはいつものことだが、それ故に信頼する友人にみせる男気は、ちょっとカッコいい。そして助手のアーチーとの軽妙なやり取り。笑いながら読みました。「いついかなる場合も、食事中に仕事の話は禁止」の掟は素敵。フリッツが腕によりをかけたご馳走は美味しく食べなくちゃ。2017/12/06
oyai
12
「料理長が多すぎる」で有名なネロ・ウルフ登場である「料理長…」は読んだのが以前過ぎて忘れていますが(w)昔の作品なのに古さは感じられず、事件の割りに暗さはない。洒落た会話や語りによるものかな。料理長の方も読み直してみようか2015/02/09