講談社学術文庫<br> 幻獣の話

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講談社学術文庫
幻獣の話

  • 著者名:池内紀【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 講談社(2020/11発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065216163

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内容説明

「むだで横道にそれた知識には一種のけだるい喜びがある」。ホルヘ・ルイス・ボルヘス(1899-1986年)は、『幻獣辞典』の序でそう語る。
マルコ・ポーロがスマトラで目にした一角獣、フランスの教会の壁面に刻まれた大耳人間、日光東照宮を彩る幾多の霊獣に、目まぐるしく姿を変える千変万化のバルトアンデルス.......。古今東西の書物に記された、不思議で興味深い生きものたちをめぐるエッセイは、まさにボルヘスが語る「喜び」に満ちている。
龍のように、洋の東西を超えて同じような想像上の生きものが生み出されるのはなぜか。人間はなぜ、くり返し、異様なもの、奇妙なもの、ときにはグロテスクなものを生み出したがるのか――。軽妙洒脱な語り口で繰り広げられる世界に引き込まれていくにつれて、私たちの意識に、あるいは無意識のうちにこそひそむ「幻の獣」の姿が浮かび上がる。
古代中国の『山海経』から、二十世紀にカレル・チャペックが生み出したロボットに至るまで、書物を広く深く愛した著者ならではの幻獣奇譚集。

1 一角獣――マルコ・ポーロが見たもの
2 アジアとヨーロッパ――幻獣という知の遺産
3 不思議な生きもの、不思議な人――狂気と文学のあいだ
4 幻獣紳士録1
5 幻獣紳士録2
6 百鬼の奇――日本の幻獣
7 霊獣たちの饗宴――日光東照宮の場合
8 中国の宝の書――『山海経』入門
9 私という幻の獣――寺山修司の夢
10 ゴーレムからロボットへ――二十世紀の幻獣

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rosetta

27
タイトルに惹かれて読んでみたが…原本は1994年刊。まあ自分的には澁澤龍彦の劣化コピーでしかない。それなりの考察が進められる東照宮、寺山修司、ロボットの章はまだしも、単に羅列にしか思えないその他の章は読んでいて退屈。せめて図版が多ければただの羅列でももっと楽しめたと思うが…多分初読みだけど再び別の本を手に取りたいとは特には思わない。2021/03/02

とんこ

11
再読本。博識な作者の、古今東西自由に飛び回る思考の翼の上に乗っかって、いろんな世界を覗いてまわる感じの本 なんかあまり内容が覚えられないので読むたびに ヘェ〜ってなる2022/06/22

ハルト

10
読了:◎ マルコ・ポーロの一角獣に始まり、カレル・チャペックのロボットまで。昔から今から古今東西の幻獣たちを紹介している一冊。アジア・ヨーロッパ・中国・日本。人の空想を食して産み出された幻獣たちは、奇怪で奇妙な姿をしていながら、どこか愛おしい。心が惹きつけられる。人間の想像力の豊かさに愉快に浸れる。なぜ人は、こうした未知のものを産み出そうとするのか。そこがまた人間の不思議さでもあるなと思いました。2021/01/24

マッキー

8
「もっとも語りたかったのは幻獣そのものではない。これら奇妙な生きものを生み出した人間である。」この一言に集約されていると思う。2023/01/25

maqiso

4
空想の生物の話を洋の東西を問わずに並べていて面白い。日光東照宮の案内が細部まで見ていて良い。全体的に雑多な感じがするが。2020/12/21

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