内容説明
時は明治。没落華族の令嬢のあやは、妾の子である故に、虐げられて育った。急死した姉の身代わりとして、紡績会社の御曹司・行基と政略結婚することに。麗しい容姿と権力を持つ完璧な行基。自分など釣り合うわけがない、と形だけの結婚として受け入れる。しかし、行基はあやを女性として扱い、宝物のように大切にした。あやにとって、そんな風に愛されるのは生まれて初めての経験だった。愛のない結婚のはずが、彼の傍にいるだけでこの上ない幸せを感じるようになり・・・。孤独だった少女が愛される喜びを知る、明治シンデレラ物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
54
妾腹の娘あやは華族の娘なのに女中のように働かされている、普段とは違う服装で出かけた時に出会った男性から懐中時計を贈られて…と馬車や王子様、ガラスの靴としっかり道具立ての揃ったシンデレラ物語、けれどこのシンデレラは女中として働いている状態をはじめとして自分で先走って判断して苦労を買っているので「薄幸の」というイメージはない。あやが貸本屋で働くエピソードが好きなので店主には再登場して欲しかったな。2022/08/28
はつばあば
37
時代モノもいいですが、明治に入っての爵位とか華族に妾の子・・譚は色々ありますが、色気のなくなった婆には夢のようなお話です。だってもう若返れないんですもの。本の中で幸せに浸れるなんて、なんて安上がりなんでしょう(#^.^#)2022/06/01
チェス
4
途中までは良かったけど、幼馴染の登場辺りから、なんかおかしな感じに、、2022/12/13
夏月
4
初子さん死なす事なかったんじゃないかなぁ、なんて思ったり2022/10/01
うめきち
2
政略結婚ものは多くでてますが、最後は溺愛となるパターンがほとんどですね。さらりと読めて安心できます。2021/07/26