内容説明
文学賞受賞で大きく変わってゆく運命に翻弄される、?人の若き才能。
表現者の苦悩と葛藤を描き出し、友情そして家族の愛を問いかけるヒューマンドラマ。
実力を認められてもデビューもできていない純文学小説家志望の芹生研二。
かつて文芸サークルの仲間だった川島が、あっという間に売れっ子作家になった様をみて芹生は焦燥にかられる。
そんなある日、芹生は川島から小説の推敲を依頼された。
「この俺が川島の手伝いだと?」
悩みながらも芹生は守るべき家族のためにプライドを捨て、表現手法の異なる川島に手を貸すことにする。
そうして生まれた純文学とエンターテインメントが融合した稀代の作品『オーパス』は、世間で大きな論議を巻き起こすが……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タクチャン
5
気楽にサクサクと読めました。TVドラマになったらヒットするかも！作者の夏目ゆきおさんとお付き合いが有るので、尚更物語の裏や作者の著作過程や思考過程など想像しながら読むと普段の読書とは違った味わいが楽しめた。本の中の登場人物に僕の名前を使って頂いてありがとうございました。 2020/09/26
kleshas
4
題名と帯にある「文学界の裏側に・・・」のキャッチに魅かれ読んでみました。 正直、なかなか面白かったです。 特に後半は次の展開が気になり一気に読んでしまいました。 文学界の裏側に切り込んだ意欲作、正にエンタメと純文学が融合した新ジャンルの作品かも！！？？ 作家は新人のようですが自作も期待します。2020/10/27
たまさぼ
4
学生時代の文芸サークル仲間が文学賞を受賞したことがきっかけで、思いがけない運命に巻き込まれていく、純文学作家志望の主人公。「流行」という商業的な成功に翻弄される怖さが存分に描かれています。人の欲望、嫉妬、復讐心が渦巻く世界って、やっぱり面白いですよね～。主人公の奥さんがちょっと女神過ぎる気がしなくもないけど、四捨五入で星５つ(^^)2020/09/12
