内容説明
花火合戦に挑んだ酔っ払いの末路とは――
新たなる黄金時代を迎えた「恐怖の帝王」が短編小説の才能をみせつける短編集その2。
滅びゆく世界を静かに見つめる二人の男と一匹の犬――悲しみに満ちた風景を美しく描く表題作。
湖の向こうの一家との花火合戦が行きつくとんでもない事態を描く「酔いどれ花火」。
架空の死亡記事を書くと書かれた人が死ぬ怪現象に悩まされる記者の物語「死亡記事」他、
黒い笑い、透明な悲しみ、不安にみちたイヤミス、奇想が炸裂するホラ話、そしてもちろん化け物も!
バラエティあふれる10編を収録。帝王自身による舞台裏の解説も楽しい短編集その2。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
205
昨日の第Ⅰ巻に続いて第Ⅱ巻、Ⅰ&Ⅱ巻860頁、完読しました。オススメは、『ハーマン・ウォークはいまだ健在』&『苦悶の小さき緑色の神』&『死亡記事』です。来月には最新の長編『眠れる美女たち』を読む予定です。 https://books.bunshun.jp/articles/-/5866?ud_book2020/11/22
KAZOO
130
最新短篇集の後半10作です。どれも面白いのですがやはりキングの真骨頂はこの本では中編の「死亡記事」だという気がします。表題作もそんなに怖いという気はしないのですが、印象に強く残ります。「酔いどれ花火」は解説によると映画化の話があるようです(ジェームズ・フランコによる)。2021/02/07
眠る山猫屋
70
どれも小品ながら、やっぱり刺さるキング作品。純正ホラーではないが『鉄壁ビリー』なんかが好き。アメリカ人は野球愛が深いな。『酔いどれ花火』は悲劇に終わるかと思ってたら・・・まさかのコメディタッチ。一山当てたヤンキー母子と湖対岸に住むセレブなイタリア人一族の花火合戦。バカバカしくも楽しく読めた。そして『夏の雷鳴』の哀しみに満ちた世界の終わり。お別れを描かせたら、キングは天下一品なんだった。2022/02/14
sin
70
老成を感じる。さて順番に…※スピードは人間の手には負えない凶器※アドマンは時に自らをも欺く※ベースボールに隠されたミステリー※晩年に自身の死期が解ると云うことはギフトかもしれない※ヒッピー、60年代の希望と青い幻想※痛みの擬神化※Re:アドマンは自らを欺く※コントロール出来ない能力は悪魔の仕業か※伊太公VSヤンキーの打ち上げ合戦※死すべき生…世界すら綱渡りしている。そう作者は作品の中で若かりし日をやり直しているのかもしれない。それが最悪な体験を描くにしても詰まる所恐怖はそれ自体病みつきにさせるものだから…2021/10/17
ひさか
53
2015年11月米国でThe bazaar of bad dreamsとして刊行されたものを訳し下ろし、2巻にして2020年10月文春文庫刊。その2巻目。ハーマン・ウォークはいまだ健在、具合が悪い、鉄壁ビリー、ミスター・ヤミー、トミー、苦悶の小さき緑色の神、異世界バス、死亡記事、酔いどれ花火、夏の雷鳴、の10の短編。苦悶の小さき緑色の神、死亡記事、夏の雷鳴、の3編がホラー系でそれ以外は普通小説。2巻目タイトルとなった、夏の雷鳴が良い。ラストのギアを上げながら疾走するハーレーのシーンが心に残る。2020/12/06
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