内容説明
輪笏(わしゃく)の領主としての未来を断たれ、ソナンは祖国トコシュヌコで都市警備隊の一員として勤勉に働く。五年の月日を経て士官へと昇進し、父シュヌア将軍が暮らす生家へと戻ることに。弓貴(ゆんたか)での日々は、一夜の夢だったのか――。だが、この国に常駐する弓貴の使者の名前を知り、ソナンは激しく動揺する。ひとりの青年とふたつの国の運命が絡み合う、激動のクライマックス。奇蹟の英雄物語、堂々完結!(解説・瀧井朝世)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
papako
48
怒涛のラスト。トコシュヌコはいい国になるといいですね。しかし弓貴の六樽様との再会、為政者はそういう風に思うものなのかと意外でしたが、納得もできました。その場で殺されたのでなくよかった。ソナンの父だけ、少し気の毒でした。うん、とても楽しい物語でした。2022/07/26
タカギ
32
お話は面白かったと思う。なので、主人公のソナン=空人を好きになれたら、もっと良かったのになあ、と思う。感情移入できずに読むには、4冊は長かった…。著者は、ソナンが好きなのかな? 読者に好かれると思ったかな? キャラクターの魅力なんか、物語の力の前には不要だと、あえて排除したのかな? と、主人公の造形には疑問が残ります。王都を制圧したところはわくわくしたけど、六樽様に弁明する場面が全然共感できなかったよ…。何でだろう。骨太なファンタジーが好きな方にはお薦めですが、キャラクター重視の方には厳しいかもです。2020/12/22
あおでん@やさどく管理人
31
トコシュヌコと弓貴。「ソナン」と「空人」として生きた彼がまるで別人のように見えたのは、政治体系の差も一因としてあったのでは、と思えてきた。今いる所は、自分の力を生かせている場所だろうか。心機一転リスタートすれば、うまくいく場所が見つかることもあるだろうし、そういった場所で生を全うできれば幸せだ。2021/05/08
papako
26
怒涛のラスト。トコシュヌコはいい国になるといいですね。しかし弓貴の六樽様との再会、為政者はそういう風に思うものなのかと意外でしたが、納得もできました。その場で殺されたのでなくよかった。ソナンの父だけ、少し気の毒でした。うん、とても楽しい物語でした。2022/07/26
kosmos
21
シリーズ完結。1巻の始まりと比べると、ソナンは本当に変わった。後半の展開は意外だったけど、最善を尽くせたと思う。2021/04/16