内容説明
辛い幼少期を経て、やがて少女は舞台のスポットライトを浴びる。松竹新喜劇の旗揚げから、溝口健二や小津安二郎、黒澤明ら巨匠たちの名作映画への出演まで。昭和を彩った、大阪の名女優の波瀾万丈の軌跡。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
59
東京生まれの私でも、オロナイン軟膏のCMに出演されていた浪花千栄子さんはよく覚えています。今でこそ、関西からたくさんの芸人さんがテレビで活躍されていて、東京だ関西だなんて垣根はなくなっているように感じますが。昔は、まだまだ大きな垣根があったように思います。その中で、大村崑さんと浪花千栄子さんは全国区の人気だったのではないでしょうか。子供心に覚えているのは、なんともやさしい関西弁。今の関西弁とは違うほんわかしたイントネーションです。次の朝ドラは浪花さんの物語だそうですが、とても楽しみです。2020/11/11
Kei.ma
16
一人の昭和女の気骨溢れる人生を見た。浪花千栄子さんという大女優を描いたこの評伝からは、父親から見捨てられ世間からいいように扱われた幼少年期を生き延びたエネルギーが伝わり大いに感動させられる。それにしても、記憶にあった1911年工場法制定は、女工哀史を解消する労働法だったはずだが、千栄子こと南口キクノには無関係だったことが情け無い。その後も法に救われることなく、20歳で父から逃げ女優の切符を掴んだとは、感動を通り越して驚きですらある。今は、朝ドラおちょやんで主人公が大阪の母になる場面が楽しみで仕方がない。2020/12/08
bapaksejahtera
11
子供の頃ラジオのお父さんはお人好しが好きだった。アチャコの妻役が私の最も早い、この役者の記憶である。その後は小津安二郎の彼岸花では女中の長岡輝子から箒を逆さに立てられる主人公家の嫌な親戚、小早川家の秋では鴈治郎の最後を看取る昔の恋人等、大阪弁の女優としては最も好きな人だった。本書はNHKドラマに併せて書かれた際物であるが、同時期に再刊された自伝「水のように」の暗さに辟易した後の事で、いい加減な父、自堕落な継母、酷薄な奉公先等前記書の繰り言にも理由があると了解した巧い本。「水の・・」にも又トライしたくなった2026/08/03
nonicchi
7
図書館本。今季の朝ドラ予習用として。浪花千栄子さんは、オロナイン軟膏のおばあちゃんという認識しかなかったのですが、66歳でお亡くなりになられたことに驚き。ちょうど私の祖母とほぼ同じくらいの生まれで、昔はああいう雰囲気のおばあさんがいたなあと、容貌だけでなんとなく懐かしさをおぼえます。今の感覚だとかなり過酷な少女時代を過ごし、女優になり結婚してからも波風の多い人生。だから朝ドラになる訳ですが。全てこのままドラマにはできないでしょうが、どうアレンジされるのか楽しみです。2020/12/05
しん君
6
浪花千栄子関連本二冊目。わかりやすく読みやすい(二時間半で読了)。朝ドラを機に彼女が残した名作映画を鑑賞してみよう。2021/04/17




