ホントはやなこと、マジでやめてみた

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ホントはやなこと、マジでやめてみた

  • ISBN:9784864107778

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内容説明

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大人気マンガ家、
瀧波ユカリさん も推薦!

「完璧な人間になるよりも、
もう少し軽く明るく生きたい…
そんな人にぜひ読んでほしい! 」

『モトカレマニア』『臨死! ! 江古田ちゃん』 などのコミックで
全国の女子から共感を呼んだ瀧波ユカリさんが、
表紙や本文中のイラストをすべて書き下ろし!

★ ★ ★ ★ ★

「はじめに」より抜粋
▼ 人生最高の瞬間は、突然おとずれた ▼

そもそものはじまりは、女友達のカトリンに「くたばっちまえ! (F**k you!)」って告げたことだった。
……いや、ちょっと言い訳させてほしい。
わたしは基本、他人にそんなこと言わない。
くたばっちまえとか、そんな人様の絶命を願うような下品な言葉をやたらと連呼するタイプじゃないので。
いついかなるときも。
……車の運転中は、まあ別として。

でも、カトリンって人は――これは声を大にして言いたいのだけど、彼女はよくいる例の、あのタイプの女性だった。
ほら、いるでしょ?
話してると常にこっちが悪いみたいな空気になって、その罪悪感に微妙につけ込んでくる人。
グチってばかりで自分では何ひとつ変えようとしない人。
紙パック入りのジュースをチュウチュウ吸う子供みたいに、こちらの気力を吸い取っていく人。
わたしにもだんだんとわかってきた。カトリンはうつ病なんかじゃなく、ただの「ザンネンな人」 なんだってことが。

なぜもっと早くカトリンと縁を切らなかったのか、自分でもうまく説明できない。
そして、そのことに薄々気づきはじめてからは、今度は彼女と正面からぶつかるのを避けてきた。

(中略)

そしてわたしはこの縁切りミッションをいかに完遂すべきか頭を悩ませていた。
気まずい思いをしないためにはどうしたらいいか……。
悩んだすえ、いくつか別の案を考えてみた。

・恋人を代理人として派遣する
・カトリンにはわたしが非業の死を遂げたとでも思わせておいて、どこか別の土地で人生をやり直す
・ガチで非業の死を遂げる

だが、やがて決定的瞬間は訪れた。
そのとき、わたしはちょうどカトリンとカフェにいた。
ラッキーだったのは、彼女があまりにもクソだったので 、こみ上げる感情をそのままぶつけることができたってこと。
怒りの波に乗って、わたしはその歴史的瞬間を迎えた。

「カトリン? 」
「なあに? 」
「くたばっちまえ! (F××k you!)」

それくらい別にたいしたことないじゃんって思う人もいるかもしれない。
でもそのときのわたしは、身長二メートルのジャンヌ・ダルクになった気分だった。
そのまま席を立ち、カフェの出口に向かう。
まるで、スローモーションでリングに向かうボクサーみたいに、トランペットやら何やらを総動員した感動的なBGMを背に、わたしは退場をキメた。
きわめつけにコートの裾をばさっとはためかせたもんだから、近くの棚にのっていたビラの束が派手に吹き飛ぶ。
とばっちりを受けたビラがひらひらと床に舞い落ちるなか、わたしは顔を高く上げ、外に歩み出た。
そのまま店先で待つ愛馬の背に飛び乗って、さらなる冒険の旅へ――なんて西部劇みたいな展開になっても不思議じゃない勢いで―――

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

R

30
女性向けのメンタルコントロールの本でした。著者と事例が女性向けなので、おっさんが読んでもピンとこないのだけども、語り口調が軽妙で、さらさらと読める本でありました。色々と面倒くさいことをスパッとやめてみるという行為が、どれほどステキなことかと、ちょっとした薬キメてるみたいになってるのが面白い。人間関係の煩わしい部分というのは、よくよくわかるところで、知人と友人と、仕事仲間というのにどういった態度をとるのか、正解が書いてあるわけではないけどヒントがある。2021/02/20

T

15
これは面白かった。痛快、痛快。でも、こんなにぶっちゃけて大丈夫なのか心配になるレベルでぶっちゃけている。人のことを気にしてしまい、いい人を演じてしまう著者は、典型的日本人ではなくドイツ人!ドイツでベストセラーになったぶっちゃけエッセイらしい。「クソどうでもいい!」みたいな暴言が飛び交う面白さ。タイトルからしてArsch、みたいな。この本の価値は日本のクソ現象である空気読み、ママ友、飲みニケーション、無駄な会議、マウンティング、ネトウヨの親戚、宗教と政治の話題のややこしさが世界普遍だと教えてくれることです。2022/07/10

ヨータン

13
自分が本当はやりたくないことをスルーできないのって、万国共通なんですね、この作家もドイツ人だし。私も若い頃は、やりたくないことでも人に嫌われないためにやっていました。最近はいろいろなことスルーできるようになって、心が楽になりましたが、まだまだです。誠意を持ってスルーすれば、そんなに面倒くさいことにならないので、スルー道極めていこうと思います。2022/08/07

Eri

5
読みやすくて、自分でもやってみたい!と思わせる本でした。 とにかくいろんなことを「スルーして」みるんだけれど、やっぱり簡単にスルー出来ないこともあるわけで、そういう時にどう思ったか、どうしたか、も書いてあるのでとても共感できました。2021/05/10

親知らずは存在しない

3
もっと若い頃に読めば目から鱗が何万枚も落ちたかもしれないけど、大体今の自分のマインドと相違ないことしか書いてなかったので新しい発見はなかった。 空気読んで疲弊するよりも、自分のためのスルースキルを身につけていこうぜってかんじの本。2022/03/25

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