内容説明
「あなたのお悩み、預かります」
札幌発小樽行き。途中下車で見つけた心を癒やすおやすみ処は、本日も営業中
短大卒業後、札幌で働いていた仁志日向は、人間関係に悩んで心に深い傷を負って、そのまま退職してしまう。次の仕事を探さないといけないと気は急くものの、うまくいかない就活で疲弊していく日向。そんななか、南小樽でふと立ち寄ったカフェ「オリエンタル」は、薬膳の知識を活かした料理で人々の心を癒やすおやすみ処だった。店主の旭やそこに集う人々の優しさにつつまれ、日向は自分らしさを取り戻していく――。
水溜鳥・装画
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
176
心身共に疲れた時、旭の漢方をふんだんに使った料理を食べたら、日向でなくても元気をもらえる。日向を含め、食べに来る客は、ここで食べたら“前向き”という隠し味をいただいてるのかもしれない。カフェ・オリエンタルに来て食べて、皆、新しい一歩を踏みだして再生していく優しい物語。涙腺が弱いから何度かウルッとした。料理は人を救う。旭の長い漢方の説明はご愛嬌。(あの説明はきっと自分なら聞き流す)こんなカフェがあれば、疲れてなくても行ってみたい。食事後は小樽の街を散歩したい。ああ、めちゃめちゃ小樽に行きたくなった。2020/11/08
ポチ
58
普通の料理に漢方を取り入れて体や心に良さそうな料理ですね。これなら自分でも作れそう。疲れた時や体調がいまいちな時にここで食事をしたいなぁ。2020/10/14
あつひめ
51
点訳下読み完了。登場人物の心に抱えるものに耳を傾けて聞いてあげるような、いつもの読書とはちょっと違う感じで読み始めた。初めての作家さんでどんな方かなぁと手探りでのところもあるけど、行ったことがある地名が出てきて距離が縮まった感じ。物語の中から漢方薬のじわーっと体にしみこむような匂いも感じられて読んでいるうちに元気になってくるような不思議な感じ。小樽の風景になじむ物語、続編も楽しみです。早く点訳したいな。しいて言えば、各章のタイトル、もう少し大きい文字にしてもいいような気もするな。2020/12/13
あつひめ
46
点訳完了。何度も読むと人物の印象はどんどん変化する。些細な言葉の後の行間に含まれる思い。初めて読んだ時の日向の印象はのんびりおっとり、繰り返し読んだら本当は根性がある女の子なのではと思うようになった。アルバイトを掛け持ちしたりの頑張り屋さん。かといって人に根性論は押し付けない穏やかな女の子。オリエンタルの料理は人の心と体に元気と勇気をもたらす。甘酒、スープカレー、シナモンロール。スパイスの香りが漂ってくる。この物語を読んでから漢方に興味を持った。旭と日向、兄妹のようにいつまでも仲良くいてほしい。2021/05/17
悠
22
良かった❢ こんなお店が本当にあったら…入りびたるなぁ~(笑)どこまでも、温かくて優しい人たち。それはきっと、日向が優しいからだよね。私も優しくありたいな。とてもあたたまる読後感でした❢2023/01/20
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