内容説明
刑事からある女性のあとを尾けるよういわれた俺。仕方なく引き受け、その女性の日常をたどることになったが、その女性が向かったのは警察署だった……。日本推理作家協会賞の候補作「影」を含む短編4編を収録。高い文章力と巧みな構成力で一気に読ませるミステリー作品集。事件の裏のまたその奥にある真相とは。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のんちゃん
17
初読みの作家さん。4編からなるミステリー短編集。普通の人々の謎の話。男性作家さんらしい無骨な感じの文体だ。本作所収の一編が日本推理作家協会賞の短編部門候補になったとの事。少しミスリードさせる面白い作品だが、素人ながら言わせていただくと、もう一味、何かが足りない気がした。それがあればもうひとつ抜きん出る事ができる作家さんだと思う。とても惜しい気がして、僭越ながら記させていただいた。2021/04/14
at@n
2
読後感がどれもよい。引きこもりの青年のエピソードは警官が話を聞いてあげるだけではなくて、ちゃんと医療につないだほうがいい気がする。2020/10/27