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内容説明
「人は防災の理屈で動くのではなく、思い合う心で動く」「自らの命を守ることが、他者の命を守ることに影響する」「避難しようとするのは、自らの命を大切だと思ってくれる誰かがいることに気づいたとき」(本文より)豪雨災害が頻発し、台風が巨大化する。大地震はいつ来るかわからない。私たちは、荒ぶる自然と、どのような心構えで共存していけばいいのか。本書は、被災地でのフィールドワークや、内閣府「中央防災会議」での議論などを紹介しながら、高齢者・要支援者の避難誘導、行政に頼らない防災コミュニティの構築、非常時において情報提供者が実践すべきコミュニケーションの要諦など、具体例に基づいた「命を守るための指針」を提言する。ロングセラー『人が死なない防災』の著者が満を持して書き下ろした、待望の新著。
目次
はじめに――「自粛の要請」とコミュニケーション
第一章 荒ぶる自然災害──被災地でいま起こっていること
第二章 日本の防災の大転換
第三章 行政主導の防災の限界──ゼロリスク期待の幻想
第四章 地域社会は災害リスクとどう向かい合うべきか
第五章 災害に向かい合う人の心情を理解する
第六章 コミュニティ防災の本質──地域で防災を考える
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーぶる
12
どうしたら人は避難できるのか。「べき論」ではなく、様々な立場の人の背景に寄り添うことが大事。2021/05/25
海燕
5
多くの犠牲者が出るような風水害があると、決まって住民の避難行動について検証される。その結果、行政がまとめる報告は、どうしても一般論的だったり、最大公約数的な対策だったりするが、行政が住民個別の事情まで汲むことはできないので、これは致し方ない。しかし、災害時に避難しない人には、避難しないなりの理由がある。合理的な行動を取る人ばかりではないのだ。お年寄りを助けるために、あえて危険な方向へ戻るのは一例。そのような「人々の心に寄り添って」実効ある防災を考えることの必要性を指摘したのは、重要な観点。2021/05/03
coldsurgeon
5
人は、災害になかなか向き合えないものである。防災とは、地域共通の敵である災害に行政と住民が一体となり向かい合う問題である。行政が対策を積み重ねるだけの社会では、住民が行政に委ねる意識が芽生えてしまうという。住民が「自らの命は自らが守る」意識をもって自らの判断で避難行動をとり、行政はそれを支援するという取り組みの改善により、防災意識の高い地域社会を構築できるだろう。防災という備えるという行為は、己を自覚して、自ら律して行うものであるのだろう。2020/11/09
めるみ
4
帯に書かれていることが全て。最後はあなたの判断。私が思う、これからの時代のキーワード「当事者意識」なのだと思う。国や自治体がやってくれるとか指示を待つでは手遅れ。これくらいは大丈夫だろうという正常性バイアスに陥りがちだが行動することが大切。災害は想定外なのだから。 今できること、自治体のハザードマップを見てみよう。2021/09/19
あんず♪♪♪
2
避難情報、避難経路を整備したとしても、実際に避難できるかどうかは、心理面からのアプローチも不可欠であること、また行政との関係性も再考する必要があると感じた。2021/05/30
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