ハーパーコリンズ・ジャパン<br> エクストリーム・エコノミー 大変革の時代に生きる経済、死ぬ経済

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ハーパーコリンズ・ジャパン
エクストリーム・エコノミー 大変革の時代に生きる経済、死ぬ経済

  • ISBN:9784596551597

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内容説明

フィナンシャル・タイムズ(FT)紙&マッキンゼーが選ぶベストビジネス書ノミネート!

エストニア(超IT社会)、日本(超高齢社会)、チリ(超格差社会)他、世界9カ国の“極限(エクストリーム)市場”を徹底取材。
気鋭の英国人エコノミストがグローバル経済の明日を占う話題作!

超高齢化・格差拡大・デジタル社会……。
わたしたちはいったいごこに向かっているのか?
それを知りたければ、未来を先取りした「極限(エクストリーム)の場所」を旅してみよう。
――作家・橘玲

コロナ禍に寄せた日本版オリジナルの著者あとがきを特別収録。

本書は世界9つの「極限の最前線」にスポットを当て、現地取材を敢行した著者が「生きる経済」「死ぬ経済」のリアルに迫り、IT化社会、超高齢化社会、超格差社会など、様変わりする世界経済の行方を占う。

「再生」「失敗」「未来」の3部から成る本書は、先進国から発展途上国、そして人口過多の地域から人影まばらな地域まで、全く異なる条件・環境下の経済を取り上げている。「どこでも起こりうること」に「どう備えるか」、あるいは「破壊や危機から立ち直るにはどうすればいいか」を鋭い視点で道先案内したこれまでにない経済書として、世界が未曾有の体験をしている今だからこそ多くの方に手に取っていただきたい一冊。

○インドネシア・アチェ(災害復興経済)
○ザータリ難民キャンプ(急成長する非公式市場)
○ルイジアナ州立刑務所(通貨なき地下経済)
○中南米ダリエン地峡(無法地帯の経済)
○コンゴ・キンシャサ(賄賂に支配された経済)
○グラスゴー(産業なき経済)
○秋田(超高齢社会)
○エストニア・タリン(超IT化社会)
○チリ・サンティアゴ(超格差社会)

この本で取りあげる9つの地域では、再生・失敗・未来、3つの種類のエクストリーム(極限)のいずれかが人の暮らしに重大な影響を与えている。
世界の人たちの大半はやがて、この3つが交じり合った場所に住むことになるだろう。
経済の「先兵隊」的なこれらの地域が、私たちに起こりうる未来の窓となるのだ。 
――本文より抜粋

・極度のストレスや困難に直面したときに、我々は自分自身について最も多くのことを学ぶ。デイヴィスは、説得力のあるケーススタディを用いて、経済システムにおいても同じことが当てはまることをつまびらかにした。そのアプローチと洞察力において、『エクストリーム・エコノミー』は啓示であり、必読の書である。
――イングランド銀行チーフエコノミスト アンディ・ハルデーン

・本書の9つの深い考察は、「経済」とは、「方程式とデータが相互作用したときに起こるものではない」ことを再認識させてくれる、非常に重要な内容となっている。経済は、生身の人と人が相互作用するときに起こるものである。
――2018年ノーベル経済学賞受賞者 ポール・ローマー

・独創的なアプローチで、誰にでもわかりやすく経済を本当に動かしているものを解明した一冊。
――元イングランド銀行総裁 マーヴィン・キング

・デイヴィスは、極限に追い込まれた経済市場を訪ね、気候変動、人口動態の変化、国家破綻に直面した際の「立ち直る力(レジリエンス)」が何かを教えてくれる。
――フィナンシャル・タイムズ紙

・リチャード・デイヴィスは、我々の経済活動に伴うトレードオフを明らかにし、それがもたらす疑問をアート的な手法を交え問いかけてくる。
――Spotify チーフエコノミスト ウィル・ペイジ

・パナマのジャングルから津波後のインドネシア、ルイジアナ州の刑務所システム、シリア難民キャンプに至るまで、災害に見舞われた経済と危機にさらされた(そして革新的な)人々から学ぶ教訓の旅。
――エコノミスト誌 ブックス・オブ・ザ・イヤー2019

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

67
3つの極限、再生/失敗/未来。共通項が価値創造。ヨルダンの2つのシリア難民キャンプの対照性が体現。ヒトが生きる術であり、生きる喜びの有無。結果論としての仕組みであり規制。踏まえた上で、”未来”が警鐘するのは機会喪失。未来の問題提起に対する再生・失敗のHint & Tips。問題は是正に必要な時間と代償。掲載9事例各々は、決して目新しい事例ではない。但し、9極における自分の国/社会/組織、そして自身の立ち位置を考えてみると、より本著が興味深い。意図的かもしれませんが、”未来”が未来ではないのがシニカル。2021/08/04

R

32
極地における経済を観察リポートした本でした。災害下、刑務所、高齢者しかいない村、繁栄を終えた街など、様々なパターンの局地的な経済行動、状況が調べられていて興味深い。人間は、社会を築く上で経済活動を必ず行うのだと思わされる内容が多くて面白かった。市場が成功成長を促すこともあれば、恣意的なそれは逆に悪化を招くという事例もあるのだけども、市場経済が必ずしも善である、神の見えざる手がどこでも働くと思ったら大間違いとも思えて勉強になった。2021/03/16

sayan

30
ジャーナリスト的な嗅覚が先走る構成だ。冒頭から著者の言う「極限」の定義はいまいち不明。文脈から、将来に問題解決の知見になりうる経済状況、と読み替えたるとよさそう。再生、失敗、未来の経済に分類した各事例を理解しやすい。少し冗長なので、読み疲れるが時々「お!」と思える内容に出くわす。個人的には、グラスゴーやザータリー難民キャンプの事例から「社会資本」と「社会統合」に言及したパートは、興味深く読むことができた。山形浩生が訳したG・ウェストの「スケール(生命・都市・経済を巡る普遍的法則)」にも通じて刺激的だった。2021/06/27

yyrn

25
平穏ではない厳しい生活を強いられている世界各地を訪れて、極限(エクストリーム)から得られる教訓は何か?を探る本。再生・失敗・未来の章立て。再生編ではインドネシアの大津波被害から立ち直る力(レジリエンス)が「非公式経済」であったことが教えられ、失敗編ではしかし非公式経済にも限界はあり、改めて国の役割が示された。未来編ではなんと超高齢化社会の代表として秋田が紹介され、次いでIT化が進むエストニアでのデジタルデバイド(情報格差)やチリの市場万能政策が招いた極端な格差社会の出現から新しい経済のルールが必要だと説く2020/12/21

奈良 楓

16
【とても良かった】・ とても良い経済ルポ。災害や貧困などのエクストリームな状況下での経済活動の話。マクロとミクロの中間、地域経済の発展のヒントになりそうな本。 ・ 日本からは「高齢化」の進む地として秋田が登場。 ・ 地域コミュニティの効用。 ・ 極限下での新しい通貨の登場。ルイジアナの刑務所での通貨の話が私には衝撃。 ・ 電子国家エストニアの話。光だけでなく闇も語る著者の取材力。2021/02/24

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