官邸vs携帯大手 値下げを巡る1000日戦争

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官邸vs携帯大手 値下げを巡る1000日戦争

  • 著者名:堀越功【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 日経BP(2020/10発売)
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  • ISBN:9784296107346

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内容説明

菅首相の目玉政策「携帯値下げ」、変わらない市場の奥底に呪縛がある!

「携帯料金は四割程度引き下げる余地がある」--。
菅義偉新首相が官房長官時代から力を入れる携帯の値下げ。しかし国民の多くは値下げを実感するに至っていません。
13年ぶりの新規事業者となった楽天の携帯参入、大幅な減益覚悟で値下げを決断したNTTドコモ、今度こそ市場を変えようと
劇薬の「完全分離」導入に踏み切った総務省、ソフトバンクとKDDIによる瀬戸際の攻防。
それでもなぜ市場は変わらなかったのでしょうか。

本書は、そんな官邸と携帯大手の過去1000日の攻防を最前線で取材した著者がその裏側に迫り、
携帯電話市場の課題を浮き彫りにしました。国民が納得するような携帯料金を実現するにはどうすればよいのか。
著者は、市場を取り巻く「大手三社体制」「囲い込み」そして「月額収入」という三つの呪縛を解くことで、
初めて実現すると語ります。本書の内容は菅新政権の次の一手を探る上でも欠かせないでしょう。

目次

序章 不発に終わった「四割値下げ」
・「携帯料金は四割引き下げる余地がある」、約六割の消費者が携帯料金を「高い」 ほか
第1章 「常識外れ」な挑戦者
・わずか6000億円の設備投資額、これからは後発有利、MVNOはMNOの奴隷だ ほか
第2章「こんなもんじゃねえだろ」
・破壊者、澤田新体制、月1000円値下げで6000億円減収、二~四割値下げ、年4000億円還元
第3章「完全分離」官邸・総務省の覚悟
・包括検証開始と同時に官房長官の「四割」発言、「分離」ではなく「完全分離」 ほか
第4章 改正法施行前夜 瀬戸際の攻防
・楽天待ちで大手三社が駆け引き、大手初の縛りなし、違約金なしプラン、楽天肩透かし、ソフトバンクに批判集まる ほか
第5章 座して死を待つのか
・端末販売減がショップの経営直撃、ショップを縛る評価指標、新型コロナで来店者六割減 ほか
第6章 出遅れた日本の5G 逆境の船出
・都心の生活圏内でつながらず、新型コロナウイルスで出はなくじかれる、高価な5Gスマホも足かせに ほか
第7章 解けなかった呪縛
・抜け穴を塞ぐほど競争停滞、消費者は合理的に動かない、政策立案のための指標不在 ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲオルギオ・ハーン

24
携帯電話料金値下げについて政府と大手各社、政府の期待を背負う楽天の動きをまとめた一冊。著者は政府側に近く、携帯大手各社は料金を取りすぎているという立場で政府主導の価格引き下げを評価している。当然ながら料金を下げるということは各社の売上が大きく減ってしまうことになる。そうなると経営計画は大きく変更する必要があるし、大量解雇しなければならない。本書にはそういう視点がないので国民のために動く政府、抗う大企業、計画通りにいかない楽天という安直な関係で書かれているのが少し引っ掛かる。もう少し詳しい本を読みたい。2023/04/07

スプリント

11
携帯電話の値下げは庶民にとってはありがたいのですが 増えていく通信量や複雑化するサービスを維持するためのコストを補えるのかが気になります。2021/12/29

ポップ430

7
業界と官邸の仁義なき戦い。 さっと飛ばし読み。規制業界はストックがあれぼ営業しない方が儲かるという馬鹿馬鹿しい仕組みのまま温存されている。 携帯も家族で4万支払ってるので年間50万って固定費の中でも一番高い。これに光回線やTV料金と合わせると70万。 車の維持費と合わせると馬鹿にならない。😭 よってここは官邸にもう少し頑張って値下げして欲しい。2020/12/05

tacacuro

3
楽天の参入表明以降のモバイル市場を巡る攻防を克明に描く。先般の総合経済対策にも「携帯電話料金の低廉化に向け、モバイル市場の公正な競争環境を整備する」旨盛り込まれたように、いまだ大手三社体制は切り崩せていないようだが、楽天・三木谷社長のチャレンジ精神にはただただ敬服するばかり。2020/12/14

じゅんぺい

3
菅総理となったことで、今後大きく動きそうな携帯業界。異常なまでの官邸による介入。どこまでもシンプル化を求める官邸と、制度の隙間を縫うソフトバンクの戦いが非常に面白い。顧客と向き合わないことで利益を上げ続けるモデルの業界は他にないだろうな。ただ、いろいろな仕掛けで縛り、顧客に乗り換えをあまり考えさせない文化を築いた携帯大手の努力は参考にしていきたい。2020/12/02

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