中公文庫<br> 新装版 お腹召しませ

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中公文庫
新装版 お腹召しませ

  • 著者名:浅田次郎【著】
  • 価格 ¥704(本体¥640)
  • 中央公論新社(2020/09発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122069169

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内容説明

えっ、その責任おれがとるの!?
仕事と、家庭と、世の中と――戦う男の本分とは。
司馬遼太郎賞・中央公論文芸賞受賞。
『一路』『流人道中記』の浅田次郎が贈る、笑って泣ける傑作時代小説。

婿養子が公金を持ち出し失踪。不祥事の責任を取りお家を守るため、妻子や部下に「お腹召しませ」とせっつかれる高津又兵衛が、最後に下した決断とは……。武士の本義が薄れた幕末期。あふれ出す男の悩みを、侍たちはどう乗り越えたのか。表題作ほか全六篇に書き下ろしエッセイを特別収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケンイチミズバ

117
切腹に追い込まれるジイサン。しかし、死ぬ理由はない。あると言えば武士だから。奉公人から、お侍である必要はありません、プライドを捨てて人として生きればよいのですと諭される。が、簡単には考え方を変えられない。がんじがらめの武家社会への風刺です。浅田次郎さんの軽妙な語り口で、孫に語り聞かせる江戸話。人々がとても生き生きとしています。とっくにプライドを捨て世俗にまみれた婿養子、藩の公金を持ち出し吉原の女と出奔した彼も次男坊で家督も継げない、仕官もかなわぬ肩身の狭い人生。行いは過ちとは言え、あまりにも人間らしいな。2020/10/08

ちゃとら

53
エッセイから始まる、6篇の江戸末期の話。『お腹召しませ』は娘婿が藩の金に手をつけ女郎と逐電した。隠居した身と言えどお取りつぶしを逃れ孫に家督を譲るには切腹かと悩む又兵衛に女房も娘も「お腹召しませ。」とあっさり言う🤣ちょっと、ビターな大人の男性向けな話だった🙆‍♀️2022/05/08

AICHAN

42
図書館本。短編集。浅田さんの短編はどれも構成がきっちりしていて素晴らしい。よほど頭の切れる方なのだろう。…と思っていたので期待して読んだのだが、特にこれといった特徴のない短編ばかりで、かなりがっかりした。2020/08/25

kawa

37
幕末維新の動乱に翻弄される徳川の旗本たちを描く短篇集。今の世から見れば喜劇的にも映るところもあるのだが、あの時代の当事者にして見れば真剣事。単純に笑うことはできないし、とにもかくにも生き残って良かったとしか言えない思いも…。コロナ禍の激変の時代も、100年、150年後の世界から見れば喜劇的なことが多々あるのだろう。2020/09/16

ぽろん

33
全6篇の時代劇短編集。軽妙なタッチで、幕末の侍の正念場が描かれている。欲を言えば、お腹召しませは、長編で読みたかったなあ。合間に浅田さんとお祖父さんとの暮らしぶりが語られるのが興味深かった。2021/02/11

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