ちくまプリマー新書<br> 子どもを守る仕事

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ちくまプリマー新書
子どもを守る仕事

  • ISBN:9784480683885

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内容説明

いま、「子どもを守る仕事」、すなわち児童福祉の仕事が見なおされています。社会がゆがみ、その悪影響が未来ある子どもに及んでいるからです。本書では、保育士、教員、児童養護施設職員、児童相談所職員、里親など、子どものいのちと生活を守る職業の魅力と意義、働き方を考えます。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Aya Murakami

93
他館から取り寄せた図書館本 児童福祉法に里親・特別養子縁組の違いに…、本書出のべられた通り私たち大人は政治家や地方の名士達のことしか考えていませんでした。そして政治家や地方の名士が夢見る家庭というのは3世帯の裕福な家庭…、そりゃ貧困がなくならないわけだ…。オリンピックのために深川のスラムをつぶすというのもえぐい話…。 イギリスの里親の闇も紹介されていましたが、問題のある子どもをたらいまわしにしたり里親自身に問題のある子どものケア知識が無かったり…。2021/04/05

gtn

27
児童福祉に携わる者は、子供をありのままに受け入れ、命と生活を守っていくためにも、宗教的使命感が必要と三者とも認識を一致させている。佐藤氏も指摘しているが、日本は往々にしてそこに家父長主義が入り込みやすい。"教育熱心な先生"ほど子供に迷惑な者はいない。2020/12/11

kei-zu

21
かの佐藤優氏、公益財団法人理事長の遠藤久江氏、淑徳大学と東京成徳大学で教鞭を振るう池上和子氏の鼎談。 鼎談による構成なので、時系列的な記述などわかりにくい部分はあるが、その分、話者のそれぞれの発言から垣間見える視点が興味深い。 佐藤優氏は、国による里親制度の推進は、福祉施設の整備に足りない部分への対処であろうと指摘する。 遠藤氏の「福祉の仕事は、ザルで水をすくうようなむなしさとどう向き合うか、何かの結果を求めるようではこの仕事は続かない」という発言が、重く響く。2021/06/08

かずぼん

12
近現代の福祉の歴史を生き証人の語りで知ることができる貴重な本である。教育とは違う視点で、社会的弱者を社会がどのようにとらえ、支えてきたのかを知ることは、格差が拡大しつつある現代にも必要な知恵を得るために必要なことではないか。社会的な時代背景を佐藤優氏が整理してくれるので、その時代において児童福祉がどのように位置づけられているのかがよりわかりやすくなっている。2020/10/24

80000木

9
基礎を学び直す。基督教のことはわからんが、「隣人をあなた自身と同じように愛せ」=「自分を愛せないなら他人も愛せない」ていうのは納得。私生活も大事にしないと。国の新しい社会的養育ビジョンで施設の存在意義、自分の存在意義に疑問を感じた職員さんも多いのかもしれない。家庭養育優先原則による無茶な里親委託率目標、言いたいことは分かるけど、佐藤氏と同じく、疑問を感じる。施設職員の気持ちを無視しているのでは?里親さんの存在はとても大事だけど、施設はプロ、里親は素人。措置費負担を減らそうと利用してる感も否めない。2021/04/10

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