内容説明
津波の漂着物を再利用したレストランに霊が出る。
町役場に届いた通報の恐るべき顛末は…(「雨降りの女」より)
青森・岩手・宮城・秋田・山形・福島
東北6県で聞き集めた実話怪奇録!!!
青森で新聞記者として働く傍ら、精力的に怪異を蒐集する高田公太とその弟子筋、高野真。
東北を拠点とする二人が地元の人々から怪を聞き集めた実話怪談集。
●宮城県…町役場に相次ぐ通報。津波の漂着物を再利用したレストランに霊が「雨降りの女」
●青森県…戦後、行商人から買った布団から声がする。破くと中から骨が「青森乃暖」
●青森県…自衛隊八戸駐屯地の旧監視所。そこで仮眠する隊員を襲う怪事「狂駆」
●山形県…友人宅は毎晩電気が消え何者かの気配が忍び寄る。原因は物置の中に「来る」
●福島県…子供部屋から出てくる男の霊、部屋の北には隣町のT沼が「深夜の来客」
●岩手県…車を追いかけてくる不気味な小人に遭うと「遠野の小さいおじさんの話」
●秋田県「湯治場にて」…温泉街の散策路に出る腕と腰だけが透けている女の正体は…
…他、全64話!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
232
東北の実話怪談作家の師匠と弟子の関係にある二人の地元怪談噺集ですね。本書がデビューとなる、みちのく暮らし10年の関西人・高野真さんが47話・師匠の高田公太さんは17話と圧倒的に数の偏りがありますが、でも数は少ないながらもベテランの味が滲み出る師匠の噺には若人には書けない人生の機微があって流石お見事だなと感嘆させられますね。『雨降りの女』高野真:宮城県の町役場に「雨の日になるといつも女の幽霊が立っている」との通報が相次ぐ。ある工場で副業として敷地内の畑で生産した農作物を加工し調理してレストランで出していた。2021/05/15
HANA
68
実話怪談集。最近地方を舞台にした怪談はよく出ているものの、良い怪談はその地方の地霊というか雰囲気が文中から漂いだしているような気がする。ただ本書の場合はあくまで収められているのは普通の実話怪談であり、舞台が東北であるというだけな気が…。あと収められている話は奇妙な話が中心なのだが、この奇妙な話の怖さは主観的なもので第三者に伝えるには上手く扱わないと無理というのを改めて理解。黒い影がいたり白蛇が来たり鳴らないチャイムが鳴っても、読んでいるこちらとしては反応に困る。というわけで自分には合わない一冊でした。2020/10/15
かおりんご
24
東北のホラーを集めたもの。自衛隊の話が結構あって、面白かった。そりゃ、八甲田山には未だいるよね。さらさら読めて、怖さは微妙。2020/12/28
澤水月
14
東北に限らず。自衛隊怪談多い。普段の基準なら落としているだろうなぁという怪談というよりは奇談色々。新たに加わった途端にコロナ禍というのは気の毒…(本書に限った話ではなく)2020/10/18
雨
13
東北の怪談。怖さはあまりなかった。2020/10/30




