内容説明
美アートは肉体だ! 84歳にして旺盛な創作を行う「全身芸術家」の濃密な日常.
大病にも負けず、自粛にも負けず、飼い猫のことを心配し、夢と現実のあわいを往還しながら、休むことなく書かれた1498日の記録.
本書に登場する主な人々(夢も含む)--
オノ・ヨーコ、岡田准一、香取慎吾、細野晴臣、糸井重里、瀬戸内寂聴、保坂和志、山田詠美、平野啓一郎、小澤征爾、山田洋次、黒澤明、石原裕次郎、谷崎潤一郎、三島由紀夫、デヴィッド・ボウイ……
〈人間は未完で生まれて、未完で生きて、未完で死ぬ。それで結構〉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
踊る猫
29
実は横尾忠則の著書を読むようになったのは最近のことだが、この飄々とした佇まいはなかなか真似できないと唸る。日々、自身のアートを更新し続けそれを日記(夢の記録含む)としても昇華する。日々、そんなに奇怪な出来事が起きているわけでもなく著者の社交的な・飾り気のない人柄がそのまま表れ出たような記録が釣瓶打ちになっているだけなのだが(誤読だろうか?)、それが読ませる。今回読み終え、自分自身も横尾に倣って「なるようになる」と風来坊的な生き方を試してみるべきかと考えてしまった。こんなご老人、他に世界のどこに居るだろうか2025/06/19