内容説明
まわりの猫にいじめられ続けた、“弱虫ぽーの物語『やさしいねこ』に、写真展リポートや著者の太田康介さん作の「ネコマンガ」・未公開写真など16ページを増補、文庫化しました。
ある日、太田さんは自宅近くでブサイクな野良猫を見かけました。殺処分や事故死など、増えすぎてこれ以上不幸な猫を増やさないようにと、太田さんはその野良猫にTNR(捕獲、不妊手術、元に戻す)を実行。一代限りの“地域猫として見守っていきます。
しっぽに特徴があったので「ぽー」と名づけられたその猫は、他の猫に交じって餌を食べには来ますが、他の猫が食べ終わるのを陰でじっと待っている遠慮がちな猫でした。
その体はいつも汚れ、傷ついていました。実は、ぽーは“町内最弱で、まわりの猫たちからいじめられ続けていたのです。太田さんはそれを見ていたたまれず、ぽーを家猫として迎えました。
すると、今度は家の中の猫にもいじめられるぽー。それでもぽーは、少しずつ先住猫たちの心を開いていきました。さらには新たに保護した子猫の世話も始め、太田家にはなくてはならない存在となっていったのです。
深谷かほるさんの漫画『夜廻り猫』(講談社)で描かれて注目を浴びた、このやさしい猫「ぽー」の物語を綴った写真エッセイ。ぽーを描いた『夜廻り猫』も2本収載。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふう
87
以前に単行本で読んだのですが、文庫本も出たというのでこちらも購入。写真はやはり大きい方が迫力がありますが、ぽーのやさしさは十分伝わってきます。太田さんの猫たちに寄せる愛情も。ぽーにかける言葉、ぽーの代わりに発する言葉、どちらも温かく味わいがあって写真とピッタリです。昨日読み終えたのですが、昨夜我が家の老猫も眠ったまま静かに旅立っていきました。ぽーと同じで外で生きていたのを保護し、5年いっしょに暮らしました。最後は認知症気味でオムツをしていましたが、老衰でも死を受け入れるのはつらいですね。2020/09/28
うろん
6
猫の話はダメです。2021/06/02
はち
1
弱くて優しくて愛らしいぽー。たくさんの写真と優しい文章。2025/02/25