日中韓働き方の経済学分析 - 日本を持続させるために中国・韓国から学べること

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日中韓働き方の経済学分析 - 日本を持続させるために中国・韓国から学べること

  • 著者名:石塚浩美
  • 価格 ¥3,630(本体¥3,300)
  • 勁草書房(2020/10発売)
  • ポイント 33pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326504688

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内容説明

日本の喫緊の経済課題たる、(1)人口激減、(2)世界最大の債務残高国からの脱却には、日本の持続的発展のためにIMFから提言された「ジェンダー・ダイバーシティ経営」への転換が必要である。本書は日中韓の比較から、日本労働市場でのダイバーシティ対応のジョブ型労働市場への改革を訴え、日本の課題に応えようとするものである。

目次

はじめに
謝辞
図表目次

第I部 日中韓の経済・労働市場・企業の現状

第1章 なぜ日中韓比較なのか:本書の枠組みと日本の経済課題
 1.なぜ日中韓比較なのか:中国の比較研究対象は都市部のみ
 2.日本の喫緊の経済課題と,IMFからの提言
 3.世界の目標:国連SDGs「持続可能な開発目標」
 4.本書の枠組み

第2章 日中韓の経済と労働市場
 1.日中韓における経済の推移
 2.日中韓における人口の推移:合計特殊出生率・平均寿命
 3.日中韓における男女格差指標GGGIのランキングと4部門の推移
 4.日中韓における労働市場の量と質の違い
 5.おわりに

第3章 日本・韓国の働き方改革と中国の働き方
 1.「日本的雇用慣行」と現状:日本正社員のメンバーシップ型働き方
 2.日本の働き方改革等の経緯:「女性活躍推進法」「若年雇用促進法」等
 3.韓国の働き方改革等の経緯:「積極的雇用改善措置制度」等
 4.韓国のAA制度「積極的雇用改善措置制度」の成果と企業の女性活用に及ぼす効果分析
 5.中国での戸籍別・男女別働き方とジョブ型の働き方
 6.日中韓の若年層の高等教育の進学率
 7.おわりに:日中韓の職業分類とジョブの分類

第II部 中国労働市場の特徴と変化

第4章 中国の2戸籍制度と3地域の特徴:外資企業の中国経済への影響分析
 1.はじめに:中国労働市場は2戸籍制度と3地域によって働き方が異なる
 2.先行研究のサーベイ
 3.マクロデータでみる外資企業就業者と地域性
 4.マイクロデータでみる戸籍別の外資企業就業者と内資企業就業者の特徴
 5.工業部門データによる外資企業の貢献を示す相対的生産性の分析
 6.実証分析:工業部門における,外資労働・内資労働・資本の代替・補完関係の推定
 7.おわりに:増加する中国中部地域の外資企業就業者

第5章 中国都市部における「先進国型専業主婦」と夫婦の就業
 1.はじめに:中国の女性就業者と「先進国型専業主婦」
 2.中国女性就業と3種類の専業主婦への制度の影響
 3.中国総合社会調査CGSSデータによる「先進国型専業主婦」と夫婦別賃金の特徴
 4.先行研究:中国女性就業に影響する要因
 5.推定モデルと推定結果の考察
 6.おわりに:中国女性の労働力率はなぜ高いのか

第III部 日中韓企業の男女雇用の経済学分析と日本経済の維持

第6章 実証分析:女性雇用がもたらす企業収益の推移:韓中企業の女性活躍ダイバーシティ経済政策クオータ制と収益性から学ぶ日本企業
 1.はじめに:女性就業者割合を上げれば企業の収益性は上がるのか
 2.先行研究のサーベイ
 3.データ
 4.分析の枠組み
 5.実証分析の推定結果
 6.おわりに:中国,韓国に学ぶ日本企業

第7章 実証分析(労働の質):日中韓企業における男女の管理職昇進メカニズムと要員分析
 1.はじめに:日本の働き方と,中国・韓国から学べることは何か
 2.昇進関連の理論と先行研究:「ガラスの天井」と「くっつく床」
 3.データ
 4.管理職昇進と家庭要員の現状
 5.昇進という女性雇用の“質”の実証分析:負の二項回帰モデル
 6.おわりに:日本の職位の男女差は最大で他国から学べる

ほか