中国の領土紛争 - 武力行使と妥協の論理

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中国の領土紛争 - 武力行使と妥協の論理

  • 著者名:テイラー・フレイヴェル/松田康博
  • 価格 ¥7,040(本体¥6,400)
  • 勁草書房(2020/10発売)
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  • ポイント 1,920pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326302796

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内容説明

中国は領土紛争において、強硬な政策をとることが多いのか、妥協的な政策をとることが多いのか。そしてどのような場合に武力行使に踏み切り、どのような場合に妥協するのか。本書では大量の中国語史料と鋭い理論的視野をもって建国以来の23の領土紛争を検証し、これらの疑問に答える。日本語版のために尖閣問題を論じたエピローグも収録。

目次

日本語版への序文
謝辞

序論
 1 台頭する国家、領土、そして戦争
 2 領土紛争における協調とエスカレーション
 3 本書の概観

第1章 領土紛争における協調とエスカレーション
 1 領土紛争における協調
 2 領土紛争のエスカレーション
 3 理論の統合
 4 中国の領土紛争の説明
 5 結論

第2章 一九六〇年代の辺境部の紛争における協調
 1 一九五九年のチベット動乱
 2 一九六二年の領土危機
 3 結論

第3章 一九九〇年代の辺境部の紛争における協調
 1 天安門の激動
 2 新疆の不安定
 3 インドやブータンとの国境の安定
 4 結論

第4章 辺境部の紛争におけるエスカレーション
 1 一九六二年──中印国境紛争
 2 一九六九年──珍宝島襲撃事件
 3 一九八〇年代──中越国境での衝突
 4 結論

第5章 国家統一をめぐる紛争
 1 引き延ばし戦略による統一──香港とマカオ
 2 マカオ
 3 毛沢東時代の台湾問題
 4 一九五四年の台湾海峡危機
 5 一九五八年の台湾海峡危機
 6 一九六二年の回避された危機とその後
 7 毛沢東後の台湾問題
 8 一九九五年から九六年の台湾海峡危機
 9 一九九〇年代後半に回避された危機
 10 結論

第6章 島嶼部における紛争
 1 引き延ばし戦略の優勢
 2 パラセル諸島の併合
 3 スプラトリー諸島への進出
 4 結論

結論
 1 議論の敷衍
 2 国際関係論へのインプリケーション
 3 中国の外交政策の源泉
 4 中国の領土紛争の将来像

エピローグ 尖閣諸島をめぐる紛争──なぜ中国はエスカレーションを選んだのか
 1 主に引き延ばし戦略を採用──二〇一〇年までの尖閣紛争
 2 二〇一〇年の漁船衝突事件
 3 二〇一二年における三島の「国有化」
 4 結論

付録 中国の領土紛争の起源概観
 1 辺境部における紛争
 2 国家統合をめぐる紛争
 3 沿海島嶼部の紛争

監訳者解説 中国の対外行動の謎を解き明かす最善の説明

原注
参考文献
人名索引
事項索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

12
1949年以降、中国は自らが抱える23の領土紛争のうち17で妥協(相手国が領有権を主張している領土に対する自国の主張を取り下げる事、もしくは係争地域の統治を相手国に移譲する事)しようとしてきた。これらのうち15で二国間協定による最終合意がなされた。中国が妥協を示したのはほぼ全て辺境部を巡る紛争においてで、対象的に島嶼を巡る4つの紛争(パラセル諸島、スプラトリー諸島、尖閣諸島、台湾)のうち、中国が妥協しようとしたのは一度(パラセル諸島)だけであり、国家統一を巡る紛争(台湾)では一度も妥協しようとしていない。2022/06/10

g_eiru

2
中国が領土紛争に対してどういう対応をしてきたか、その理由は何か、という事についての本 中国は領土拡張主義的だという偏見がありますが、実際はかなり妥協をしており、清朝の支配地域であっても国内の独立運動等を防止する為には諦める、という戦略を取っている 日本人については尖閣諸島の話に関心がありますが、割と内陸部の話が多めだった 中国の内陸部については知らないことが多いので、それについての本も読みたいですね2020/02/16

takao

1
ふむ2025/07/03

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