内容説明
事件に関わる人物を見分けたり出来事の詳細を思い出すこと、またその正確性を見定めることは、私たちが思うほど簡単ではない。本書は、実験心理学の膨大で多様な研究を踏まえて、記憶、知覚、推論といった人々の心の働きがいかに歪みやすく、またそれを見抜いて正すことがいかに難しいかを、取り調べや裁判の流れに沿って紹介する。
目次
監訳者はじめに
第1章 はじめに
実験心理学からの視点
手続きの破綻
事件の類型
いくつかの注意点と限界
方法論的問題
改革に向けての提案:正確で透明性の高い証拠
第2章 「我々はヤツに迫っている」:捜査のダイナミズム
捜査の課題
認知的要因
動機づけの要因
一貫性効果
バイアスのかかった推論の5つのメカニズム
捜査の不透明性
ブランドン・メイフィールドの捜査
改革に向けての提案
第3章 「刑事さん,この人です!」:目撃者による犯人識別
識別の正確性の概要
記憶プロセスの基礎
被疑者の観察:偶発要因
被疑者の識別:システム要因
現実のラインナップ
改革に向けての提案
飛躍的進歩:コンピュータ化ラインナップ
第4章 「刑事さん,これが事実です」:犯罪についての目撃記憶
正確性と網羅性
人間の記憶:その一般的な特徴
非網羅的な記憶
虚記憶
本当の記憶と虚記憶を弁別する
出来事の記憶と関連する要因
検索:警察による聴取
改革に向けての提案
第5章 「いいから認めろ。お前が犯人だ」:被疑者取り調べ
虚偽検出
行動分析面接
取り調べ
改革に向けての提案
第6章 「被告人は有罪」:公判における事実認定
証拠の完全性に関する問題
人々の証言評価能力
事実認定を困難にするその他の要因
改革に向けての提案
第7章 裁判における事実認定の仕組み
反対尋問
陪審への説示
陪審員の公平性の保証
検察の重大な立証責任
陪審の評議
控訴と有罪判決後の再審査
改革に向けての提案
第8章 正確性の向上を目指して
正確性の不足
事実の正確性を犠牲にする
誤りを否定する
正確性の不足を改善する
注
謝辞
解説
索引
訳者紹介
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