内容説明
企業からの要請もあって、大学における実践的教育の必要性が叫ばれている。本書は職場に新たに参入し仕事に携わっている人の成長過程を対象に、学校の学びと職場学習の違い、高業績の人の実践知はどのように明らかにできるか、協働して仕事をする際に生じる問題、個性と仕事の関係といった事項を、理論的手がかりと実例から解説する。
目次
まえがき
1章 学校から職場へ──組織社会化とリアリティ・ショック
1.組織社会化
2.リアリティ・ショック
3.組織社会化の促進──社会化エージェント
4.組織社会化が促進されたときの成果
5.社会組織化と居場所づくり
2章 熟達化と学習──熟達化の段階と潜む罠
1.熟達者とは
2.熟達化の10年ルール
3.熟達者の種類
4.熟達化の5段階モデル
5.熟達化過程における停滞
6.熟達化と革新の問題
3章 実践知への認知的アプローチ──暗黙知をあぶり出す
1.実践知とは
2.実践知を支える暗黙知の獲得と種類
3.暗黙知をあぶり出す
4.暗黙知を明らかにすることの意義
4章 経験からの学習──経験だけでは学べない
1.経験学習論
2.職階上位者の業務経験調査
3.組織学習論
4.組織を革新させるワーカーを支援する学習環境の設計
5.経験だけでは学べないが,経験からしか学べない
5章 実践文脈に参加する役割主体としての学習
1.心理学における伝統的な学習観
2.状況論と正統的周辺参加
3.参加としての学習──企業デザイナーの事例
4.文化-歴史的活動理論
5.今後の課題
6章 集団とチーム──マネジメントとリーダーシップの違い
1.集団の心理行動特性
2.チームと集団(グループ)
3.リーダーシップとマネジメントの違い
4.プレイヤーからマネジャーへ──職場マネジャーの役割
5.交流型リーダーシップと変革型リーダーシップ
6.職場マネジメントと熟達の関係
7章 個性と仕事の関係──適性,自己理解,仕事
1.適性とは何か
2.適性の3側面
3.コンピテンシーとは
4.自己理解と職業選択
5.自己理解の方法と種類
6.適性の有無から開発へ
8章 ワークモチベーション
1.職務遂行への動機づけ
2.欲求理論
3.期待理論
4.目標設定理論
5.動機づけに基づく経営手法──XY理論とZ理論
6.知識労働者(ナレッジワーカー)の特性
7.満足感を再考する
9章 キャリアと女性の活躍
1.キャリアの定義
2.キャリアについての考え方
3.キャリア地震
4.女性の活躍
5.プロフェッショナルへの発達的欲求を実現させる支援
10章 緩和ケア看護師の変容的学習と適応的熟達
1.ナレッジワーカーとしての緩和ケア看護師
2.緩和ケア看護の特性
3.適応的熟達化と変容学習
4.経験年数と看護師の熟達段階の先行研究
5.緩和ケア看護師への質問紙調査研究
6.緩和ケア看護師の適応的熟達プロセス
11章 インクルーシブな職場環境をつくる学び
1.インクルーシブな環境とは
2.障がい者雇用推進の社会的背景
3.障がい者雇用のトラブルと課題
4.インクルーシブな環境作りに向けての学び
人名索引
事項索引
著者紹介
コラム
1 一人前への標準的カリキュラムと履修項目はない
2 新興プロフェッショナル達
3 暗黙知研究と有能性の罠(competency trap)
4 プロジェクト科目の経験と経験からの学びの違い
5 ソーシャルスタイルへの動物や歴史的人物の当てはめに注意
6 ワークモチベーションと仕事の意味づけ
7 緩和ケア病棟の結婚式──全人的ケアの創発
ほか
感想・レビュー
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