内容説明
元祖・国際恋愛！ 彼らの愛は国境を超えることができたのか？ 時は明治。留学先の異国の地で恋に落ちた九人の日本男児。彼らは異文化の壁にどう立ち向かったのか？ 結ばれた者、結ばれなかった者。ドイツ、イギリス、アメリカへ渡った向学心に燃える若者たちの波瀾万丈な恋物語。
目次
はじめに
第一章 ドイツ女性との恋
青木周蔵とエリザベート・フォン・ラーデ
北白川宮能久親王とベルタ・フォン・テッタウ
井上省三とヘードビヒ・ケーニッヒ
第二章 イギリス女性との恋
川田龍吉とジェニー・イーディ
尾崎三良とバサイア・キャサリン・モリソン
藤堂高紹とエリーナ・グレース・アディソン
第三章 アメリカ女性との恋
松平忠厚とカリー・サンプソン
新渡戸稲造とメリー・パターソン・エルキントン
朝河貫一とミリアム・キャメロン・ディングウォール
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みえ
45
明治時代の頃、予想以上にたくさんの優秀な日本人が外国に留学してたんだな～。日本に婚約者や妻がいながら、外国で恋人を作ったり、黙って籍を入れたり、そして自分だけ日本に帰国したり、身勝手な人もいるが、うまく寄り添って生きた人もいるようだ。歴史で習う有名な人達の名前がたくさん出てきて、明治の頃の生活もよくわかって面白かった。2020/09/09
uniemo
12
筆者の本は「海を渡ったご先祖様たち」以来2冊目。明治維新後欧米の新しい学問を学ぼうと留学した元武士の青年と現地の女性の恋愛について。筆者も書かれていたように当時としては仕方のないことでしょうが、外国人女性を結局は現地妻の様に扱い黙って帰国してしまう話や、外国人女性の自立した生き様に惹かれた結果日本で結婚していた妻を自分の意見を言わない魅力のない女性として切り捨ててしまう話などには、身勝手さを感じました。2020/10/18
fukuokakomachi
3
明治時代に海を越え、欧米に留学したサムライ達。 そんなサムライ達のうち、現地女性と恋に落ちた9人が紹介される。 現代と異なり、国を支えることを期待された優秀でバイタリティあふれる若者たちだろうから、いかに有色人種であろうとも、モテた人はモテただろうと思う。でも、心底、女性を対等なパートナーとして扱えていた人はどのくらいいたんだろう？ 外国人との恋愛や結婚に制約が多かった割に色々といい加減な人が多い印象を受ける。離婚後に養育費も払わずに逃げる卑怯な現代の日本人男性そっくり…って、日本人男性は成長していない？2020/12/14
やぎたに
1
留学・赴任先で現地の女性と恋に落ちたサムライたち。9人を選んで、先行研究をもとに、彼らの恋愛模様をまとめた列伝。 著者オリジナルの研究成果は特にない。 しかし、各個人物への興味をかき立て、次の書物や資料につなげてくれるという意味では、とても意義深い本。川田龍吉の恋人だったジェニー・イーディー（Jane Eadie / Jeanie Scott）の消息を探すいいきっかけになりました。2021/08/26
chuji
1
久喜市立中央図書館の本。2020年7月初版。書き下ろし。9人の「サムライ留学生」が登場するが、オイラの知っている人物は「新渡戸稲造」だけでした。2020/10/29
