都市で進化する生物たち:ダーウィンが街にやってくる

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都市で進化する生物たち:ダーウィンが街にやってくる

  • 著者名:メノ・スヒルトハウゼン/岸由二/小宮繁
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 草思社(2020/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 600pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784794224590

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内容説明

「進化とは、手つがずの自然で、何千年もかけて起こるもの」、ではない!
地球が広範囲にわたり都市化された今、人間のためにつくられた都市も、生物から見れば森林などと等しい「自然」環境であり、むしろ多様な環境を内包する都市は、生物にとって進化を促す場所となっているのだ。
そんな我々の身近に起きている様々な進化の実態に迫り、生物にとっての都市の価値を問い直す。
生物学の新常識がここにある。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アナーキー靴下

67
タイトルから、インド都市部に現れるヒョウや、人里に出没するクマ等、人間の生活圏に入ってきて順応した、的な話を想像したが、そんな話とは次元の違う、言葉通り「進化」する動物の話だった。豊かな場所だったからこそ繁栄する都市となり、道路や建造物に分断されながらも、自然の多様性はパッチ状に残る。そうした都市環境が生物の遺伝子プールを分裂させ、環境適応への好機となり、観測可能な期間で進化に立ち会う可能性に繋がる、という話は目から鱗。人間と他の生物の境界線を排した視点は刺激的で、外来種についての見方も刷新された。良書。2021/04/06

Sakie

17
「人間vs.自然」ではなく、自然の一部であるところの人間が殖えすぎただけ。まあ、そうなのだろう。しかし人間が余りに早く大規模に環境を改変してしまった事実への私の青臭い罪悪感は拭えない。多数の種は適応できずに絶滅するのであり、他方、一部の種はその改変速度と競うように遺伝子を変化させて生存の道を探る。私にそのダイナミクス全体が捉えきれていないのは確かだ。仰天したのは、タバコの吸い殻を持ち帰って巣のダニ除けにする鳥。そしてPCBに汚染された湾で生き抜く生物。目を皿にして会社の周りを毎朝掃除する私は何なのだろう。2022/02/07

海星梨

11
タイトルに惹かれて借りてきたけど、面白かった〜。人為的な都市を一つの生態系としてみなす理由から丁寧に書いてあるので、はよ本題に入って! とかも思うけど、都市進化の具体例もたくさんあるので満足! 道路で断絶され、公園や庭ごとに一つの生態系(遺伝子的に断絶されたグループ)が確認される。遺伝子プールが少なくなるという欠点もあるけど、総数が少ないからこそ環境変化や病気の蔓延があったときに適応した遺伝要因がすぐに広まる利点もある、というのが斬新。2023/10/01

DEE

11
進化は過去に自然の中で進んだと自分は考えがち。でも現在進行中だしスピードも上がっている。 著者の指摘のように都市には小規模ながら様々な環境がある。個人の庭、屋上庭園、ブロックの隙間、街路樹の植込みetc. そんな環境でもそこだけに適応した種が生まれてきているのには驚かされる。 自然は大切だし必要以上に破壊してはならないけど、人間活動のためにはどうしても作り替えていかなくてはならない。80億の人間がみんなで木の実を採って生きていくわけにはいかないし。 そして他の生き物もきっと姿形を変え適応していくのだろう。2020/09/07

ゆるひと

9
都市に生息して都市の環境に影響され、生態を変化させてる動植物に関する本。人間もそうでしたよね。都市の生物は結局似通う変化を経るという指摘も気が付かなかった。2020/12/08

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