内容説明
2017年12月現在,小中学生の不登校者数は13万人を超えた.小学校3年生から学校に行かなくなり,そのまま大人になった著者が来し方を振り返りながら,生き難さを抱える子ども達に温かく語りかける.「不登校児だった過去は,幸福な人生につながる必要な時間だった」と.当時者のみならず,不登校にかかわるすべての人へ贈る一冊.
目次
はじめに
第1章 学校の外の世界へ
詩「種」
なぜ学校に行かなくなったのか/家族と私/森で遊ぶ日々/先生について/真っ白のスケジュール
第2章 映画とのかかわり
詩「閑座」
山田洋次監督作品『十五才 学校Ⅳ?にかかわったきっかけ/撮影現場での思い出/「私の中の真実」を持って
第3章 生け花の世界での学び
詩「世界」
華道壮風会との出会い/型のない生け花/稽古について/華展での経験/初めての海外展/ミラノのマダム/たった一つの道へ
[コラム]小さな命
第4章 不登校でも大丈夫
詩「道しるべ」
大人の扉/エッセイの連載/講演の場/今ふたたびの,学校/一人一人の楽器
第5章 人生の主役の座
詩「つぼみ」
一〇人の大人/晴空便り/生け花を教える日/親御さんたち或いは身近な大人の方々に向けて/卒業について/不登校という過程
詩「時」
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
香菜子(かなこ・Kanako)
41
不登校でも大丈夫。末富晶先生の著書。不登校問題は不登校児本人よりも保護者や教師が慌てふためいて過度な心配をしがち。不登校なんてよくある問題で学校に行かなくたって大した問題ではないという気持ちを保護者や教師が持つことが大事。不登校児が大人になって社会で成功して活躍する例なんてそれこそ数え切れないくらいあります。不登校も一つの個性、それくらいの気持ちでいいのかも。2018/11/04
ゆう。
37
不登校経験者である著者が不登校時代を振り返り、今の自分にとってどのような意味を持つ時間だったのかを語りかける内容です。全体のメッセージは題名にあるように「不登校でも大丈夫」ということ。不登校を経験していても自分らしい道を必ず歩めるというメッセージがこめられています。不登校であった時間は0ではありません。当事者にとっては何かしらの意味のある時間です。その人なりの歩みを社会が認める寛容さが大切だと思いました。同時に学びから排除されている現状など社会的支援のあり方もしっかりと考えなければならないと思いました。2018/09/08
りんご。
8
図書館本。 不登校になった友人にどう声をかけたらいいのか分からなくなって、参考文献としてこの本を手に取った。 結論として、この本から得られるものはなにもなかったと思う。 それ、不登校に関係あるの?と言いたくなるような話が半分ぐらい。 読んでる時間が無駄だったとも言える。2021/04/26
Yushi
7
優しく温かみのある文章で心に直接語りかけてくれているように感じた。今まで自分が苦しかったのは決められたレールの上を走るように、と自分の行動や感情を潜在的に縛っていたからではないか。「より大事なのはどこにいるかということよりも、どうあるかということ」なのだから、自分が今いる環境にいちいちクヨクヨしないで明るく前向きに生きていきたい。「未来を想像するとき、人は見えている自分の位置と条件からその先を判断しようとするけれど、一歩先にどんな世界が広がって、どんな人との出会いがあるのか、誰も事前に知ることはできない」2020/10/22
オカヤン
7
筆者は小学3年からの不登校だった。学校に行かなくて、苦しんだけど、花道の先生やいろいろな出会いを経て大人になった実話。不登校は人生に必要な時間だったと。 本文より「まずは何はなくとも、その方自身の心の重荷をはずしてほしい」2020/02/05
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