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内容説明
ヴィキは七歳のとき,母と妹とともにゴムボートに乗り,政情不安の続くアルバニアから対岸のイタリアへと,命がけで海を渡った.ところが,待っていたのは泥地のバラック生活.それでもヴィキは希望を失わず,イタリアの学校に通って新しい人生を切りひらこうとする.実際の体験をもとにした,移民の少年と家族の物語.
目次
ヴィキの旅路
プロローグ
第1部 旅
1 故郷アルバニアを出る
2 ボートで荒海を渡る
3 大切な友だち
4 ミラノ
5 朝の光のなかで
第2部 学校
1 教室でみんなの注目を浴びる
2 ぼくたちの家
3 数字はおなじ
4 父さんはどこへ?
5 運河に逃げこむ
6 よい知らせ
訳者あとがき
カバー画 金子恵
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
74
YA。イタリアの不法移民の話▽1999年、7歳のヴィキは母と妹と共にゴムボートに乗り、命懸けでアルバニアからイタリアに入国した。ミラノにいる父親と家族で暮らせば幸せになれると母は言ったけれど、泥地のバラックに住み、強制送還に怯える日々は過酷。そんな中、ヴィキは学校に通い懸命に勉強し人生を切り開いていこうとする▽大人の都合で振り回されるのは結局子供たちだ。人を苦しませる法律があるのが悔しい、対抗できる知識と理解が無いのが悲しい。不法移民を食い物にしている人に憤慨する。子供をおどかすのは良くない。2022/08/31
たけ
33
今作は、実在のアルバニア人少年ヴィキが、アルバニアを出て不法移民としてイタリアにやってきた体験が元になっている! 中一の社会勉強の中で、ちょうど不法移民についてやつていたので勉強になった!!(中学生に捧げる) 2021/02/11
ワッピー
31
飯能図書館イベントの紹介本⑦。生活できないアルバニアからイタリアに渡った父を追って母と幼い妹とともに海を渡ったヴィキ。祖母からもらった大事な贈り物を失い、さらに恐ろしい出来事を目撃。何とか父と合流できたものの、住む家は悲惨な有様。不法滞在を見破られないように息を潜めて暮らしながらもヴィキは学校でイタリア語を覚え、新聞の取材を受けたことで奇跡的に手を差し伸べる人が現れた…。騙されても搾取されても法律が守ってくれない人びとは日本にも存在する。すべての人が権利を侵害されず平和に生きていくにはあまりにも遠い現状。2026/03/04
星落秋風五丈原
29
本編は実在のアルバニア人少年ヴィキが、アルバニアを出てイタリアにやってきた体験が元になっている。物語のラスト近くに登場する、ヴィキのことを記事にしようとやってきた新聞記者というのが著者にあたる。但し記者自身は物語に登場しない。 本編は二部構成であり、一部はアルバニアからミラノへやってくるまでの経緯、二部は学校に行くようになったヴィキについて述べられている。巷のガイド本では“ヨーロッパとイスラム文化の両方を感じることができる一挙両得の国”と紹介されており、どこにも国を出なければならない切迫感はない。 2020/07/29
かもめ通信
17
政情不安の続くアルバニアからイタリアへと命がけで海を渡った実在のモデルの体験を元に描かれたイタリアの児童文学。過酷な状況を描いてはいるが、会話を中心にした構成で、主人公をはじめ登場人物たちがいきいきと描かれているので、映画を見ているような臨場感がある。主人公や妹が抱く率直な疑問に、両親や周囲の大人たちが、言葉を選びながらも丁寧に答えてくれるため、主人公たちをめぐる状況が把握しやすくなっていて、若い世代にも読みやすいのではないかと思う。2019/12/26




