内容説明
歴史が動くとき、名曲が生まれる。
──16世紀中盤から第一次世界大戦まで、音楽史でいえばバロック前期から後期ロマン派までの時代の音楽を、革命や戦争など大きな出来事の歴史と、社会史、美術史、演劇史と組み合わせて見ることによって、現代に残された数々の名曲に秘められた真実の歴史を解き明かします。
[本書の内容より]
・ヴィヴァルディは皇帝に〈機密情報〉を提供していた?
・ハプスブルク家の結婚政策がオペラを発展させた
・ベートーヴェンのパトロン遍歴と国際政治力学
・革命に加わって指名手配されたヴァーグナー
・スエズ運河開通式典とヴェルディ《アイーダ》の深い関係
・ピアノは大砲よりも強し。パデレフスキのポーランド独立運動
2007年10月の刊行以来、版を重ねロングセラーとなっていた『クラシックでわかる世界史』に大幅な改訂を施し、お求めやすいコンパクトな新版としてお届けします。とくにオペラ作品の題材と歴史との関連、各都市の音楽文化についての記述を充実させ、前著と比べてより立体的な内容としました。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koichiro Minematsu
12
クラシック音楽の成立とその背景がよく分かる。そうだねぇ~、簡単に言うと戦争の勝敗が交響曲を、その戦争後の会議が、ヴィーン会議などがオペラを。ヨーロッパの歴史はクラシック音楽の歴史。2018/05/07
はる
7
一つの曲が生まれるのにも宗教的な事柄や戦争など様々な社会的背景があり、大衆に受け入れられ称賛される音楽家もいれば不幸にもそうはならなかった人もいるんだろう。そんな当たり前なことを改めて考えさせられた。歴史に詳しくないので細かい人名はすぐ頭を通り抜けてしまうだけど、大きな流れは分かりやすかった。2021/10/18
れなち
7
宗教改革〜世界大戦までの西洋史とクラシック音楽史を絡めて、一本の歴史として語る野心的な試み。エピソードよりも網羅性重視で、知らない音楽家も多かったので、世界史の教科書のように感じる部分もあり。絵画の歴史だとちょっと陰の薄い(?)ドイツやオーストリアも音楽に関しては主役。でも個人的には、ドイツ民族に支配される側だった中東欧の歴史が気になった。ピアニストから政治家に転身し、「ショパンの国」を世界にアピールして、ポーランド独立に一役買ったパデレフスキが素敵です。2021/05/17
とし
2
歴史と宗教と音楽の関連が分かる本。 例えば、プロテスタントだと音楽もそうなるかってことを教えてくれます。 歴史の教科書だけでは辿り着けなかった思考に導いてくれる本でした。
お抹茶
1
西洋の政治史と作曲家の関係を記す。クロムウェル時代に枯渇していたイギリス音楽にチャールズ二世がフランスやイタリアの新しい傾向をもたらした。フィレンツェで誕生したオペラは国家的な行事としてヴェネツィアやオーストリアで発展した。ナポレオン戦争後のウィーンでは,享楽的なオペラや舞踏が流行。ウィーン会議以後,レクイエムの演奏で,フランス革命は公式に否定された。1848年の三月革命と十月革命は音楽家に大きな影響を与え,行進曲が増えた。1851年の最初の万博は,ドビュッシーやラヴェルに非西欧の価値観や美意識を与えた。2017/11/20
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