内容説明
講談社エッセイ賞受賞作家、こだまの最新作!
覆面作家のエッセイ集が9月2日に発売!
集団お見合いを成功へと導いた父、とあるオンラインゲームで「神」と崇められる夫、小学生を出待ちしてお手玉を配る祖母……“おしまいの地”で暮らす人達の、一生懸命だけど何かが可笑しい。主婦であり、作家であるこだまの日々の生活と共に切り取ったエッセイ集。
17年に発表したデビュー作『夫のちんぽが入らない』は20万部を突破し、翌年刊行した『ここは、おしまいの地』は歴史ある文学賞のひとつ「講談社エッセイ賞』を受賞、そして19年には『夫の~』がNetflixにてドラマ化(タナダユキ監督)され世界へ配信されるなど、デビューから過ぎた怒涛の3年間。
そして2020年、待望の新作として『いまだ、おしまいの地』が発売される。作品が日本のみならず世界へと広がったにも関わらず、いまだおしまいの地で暮らし、いまだ彼女が作家であることを家族は知らないまま。ぜひ、こだまさんの秘密を共有するような気持ちでご一読ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
215
こだま、3作(全作?)目です。相変わらずのエッセイですが、今回は家族の話題が多めでした。メルヘンに騙された詐欺事件が面白かった。おしまいの地に棲む著者が、さいたまスーパーアリーナのSEKAI NO OWARIのLIVEに出没しているとは思いませんでした🎶 挿入されている写真が意味不明です(笑) https://www.ohtabooks.com/sp/oshimai2/ 2020/11/03
よつば🍀
110
こだまさんのエッセイを読むのは初めてだけど、読む毎にこだまさんをもっと知りたくなり、こだまさんをもっと好きになる。パニック障害を持つ夫に突如襲い掛かった奇病、こだまさん自身も鬱やゆっくり進行する病と向き合う日々、身体も心も途轍もなく苦しいだろうに、俯瞰して冷静に見つめ、ヘタするとそれさえもユーモアに転じようとするこだまさんに強さと優しさを感じる。生き辛さを感じ時々堪らない気持ちになるけれど、このエッセイを読むと無理しなくて良い、そのままで良いと優しく背中を押して貰えるようだ。こだまさんの包容力に救われる。2020/10/19
おつぼねー
90
他人から見たら多分「不幸」だと思える身の上のオンパレード。でもほっといてくれ!だね。マイナスをプラスに捉えるこだまさんには救われます。ダンナさんのサッパリ感もいい。ところで、まだご家族に作家稼業がバレてないのでしょうか?2021/06/07
青乃108号
89
折角の休日の朝に「何もかも憂鬱な夜に」というヘビーな本を読んでしまった俺が、きっと憂鬱な気分になるに違いないから、とカンフル剤として用意しておいたのが本作。偶然だが著者のこだま氏も俺と同じメンタル系の病気を患っているらしい。締め切りの恐怖におしつぶされそうになりながら、必死に執筆された作品群なのだろうが、やはり彼女の語り口はいつも優しく、次々披露されるエピソードの数々は今朝から憂鬱になって困っていた俺のこころに良く効いてくれた。2021/09/07
美登利
86
こだまさん、初読み。話題になった私小説は結局読まずじまいですが、あらすじなどはネットで拝見。教師だったことも知っていましたが、その後難病を患われ、最近は鬱病になったと知り、またご夫婦共にここに来るまで大変だったんだなと思うと、色んな形の夫婦があっても良いし、上手く補っていけるのなら周りが言うことでは無いと感じます。こだまさんの鬱症状が昔の自分と重なったところもあり、ああ分かるなと思うところが多かったです。エッセイ賞を受賞された前作を読んでみたいと思います。 2020/11/15