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内容説明
日本は平成をどのように生きたのか? 勃興するアジア経済を横目に,三〇年前一六%だった日本の世界GDPシェアは今や六%まで落ち込んだ.食と農を切り捨てた「工業生産力モデル」の成功はデジタル経済への構造転換の足かせとなっている.戦後日本を再考し,転換期の世界の中で日本の未来を拓く「全体知」を探る.同時代人,内田樹氏との対談を収録.
目次
はじめに
第1章 平成の晩鐘が耳に残るうちに――体験的総括と冷静なる希望
第2章 世界の構造変化への視座
1 中国の強大化・強権化を正視する日本の覚悟
2 一九六八年再考――トランプも「一九六八野郎」だった
3 二〇一八年秋の不吉な予感――臨界点に迫るリスクと日本の劣化
4 荒れる世界と常温社会・日本の断層――二〇一九年への覚悟
第3章 現代日本の宗教への視座
1 江戸期の仏教への再考察
2 本居宣長とやまとごころ
3 明治近代化と日本人の精神
4 現代日本人の心の所在地――希薄な宗教性がもたらすもの
第4章 令和の暁鐘が問いかけるもの
1 外なる課題への視座
2 日本の内なる再生への基軸
対談 内田樹×寺島実郎
心身を研ぎ澄まし,重心を下げて危機に向き合う
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
38
テレビでもラジオでもそうですが、信頼感がある。落ち着いた冷静は広い視野で、ものごとを判断されている。それと、エセ評論家と違うのが、中長期の視点ということ。どこに自分の立ち位置を置くのかということ。とにかく、今という時代の危うさ・脆さ・近視眼さが尾ぶりだされている。2020/06/15
かずぼん
9
Kindle本にて読了。選挙を前にしてやはり歯切れの良い文章に爽快感を覚える。今の政権にどれだけのことが期待できるのか。憲法改正を徒に主張することが、危うい方向への進路変更だとするなら、それに反対する政党が日本のあり方を正してくれるのか。日米同盟の堅持はほぼどの政党も同じ。国際協調と言いつつも中国、韓国、北朝鮮、ロシアとのそれぞれの関係も脆弱であり、かつ危険な状態であるにもかかわらず、アメリカの傘に入りながらでないと発言できず、米中関係を別の角度から見ようという言説も見かけない。暗澹たる思いを如何せん。2021/10/31
sakase
3
対米過剰同調。アジアへの視点。偏狭なナショナリズム。「工業生産力モデル」の限界。2020/09/08
takao
3
ふむ2020/09/05
ぱぱみんと
2
触発されるところが大きく、共感しながら読み進められました。世界を見る目がクリアになっていくような感覚でした。2022/09/27