エモーショナルデザインの実践 ―感性とものをつなぐプロダクトデザインの考えかた―

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エモーショナルデザインの実践 ―感性とものをつなぐプロダクトデザインの考えかた―

  • 著者名:橋田規子【著】
  • 価格 ¥2,860(本体¥2,600)
  • オーム社(2020/08発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 780pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784274225635

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内容説明

「魅力的」はどうつくる?
「あ、これいいな」と思うとき、人はなにを魅力的と感じて惹かれているのでしょうか?

価格や機能性を吟味するより前に、感性に直接訴えかけてくる「魅力」。
長く使い続けるほどに、愛着がわいてくる「魅力」。
類似の他商品ではなくこれが欲しい、と強い欲求を抱かせる「魅力」。

この本では、こういった魅力的なデザイン――エモーショナルデザインの要素を分析し、具体化の手法を解説します。

前半では、認知科学者ドナルド・ノーマンが提唱した「エモーショナルデザイン」の考えかたを学んだのち、SD法によるアンケートなどで得た感性データの評価や分析のしかたを学びます。また、色・形・素材などの物理的な要素と、人の感情のつながりも解説します。

後半では、エモーショナルデザインの研究事例や実在するプロダクトを例として、データや知見からデザインを具体化する手法を学びます。
最終的な目標は、読者自身がエモーショナルデザインを実践できるようになることです。

これからの製品は、機能を果たすだけでなく、使う人が満足感や愛着をもてるデザインを提供することが必要です。これは地球環境保護にもつながります。
責任をもってよいものを作り、人々に長く使ってもらえるように、エモーショナルデザインの実践をはじめましょう。

<本書の特徴>
・エモーショナルデザインの考えかただけでなく、「どのような調査が必要か」「感性評価で得たデータをどう活かすか」「デザインをどのように具体化するか」といった、実践的な工程を解説します。
・実際に販売されている製品や、調査・分析をもとに制作したデザインモデルなど、具体的な事例を紹介します。

目次

まえがき

Chapter 1 エモーショナルデザインとは?
 1.1 用語の定義
  1 「エモーション」と「感情」のニュアンス
  2 「感情」の定義
  3 「感性」の定義
  4 感性の成長
 1.2 思想と実際のプロダクト
  1 ドナルド・ノーマンが唱えた「エモーショナルデザイン」の思想
  2 エモーショナルデザインに基づいて制作したプロダクト
  3 内省的デザインと本能的デザイン
 1.3 感性とデザインのつながり
  1 職業としての確立―インダストリアルデザイナー
  2 学問としての確立―感性工学
 1.4 現場のデザイン工程
  1 企画―事前調査とデータ分析、商品仕様の決定
  2 開発―デザインコンセプトの構築とデザインの決定
  3 生産と販売―デザイン決定後の役割

Chapter 2 感性工学とエモーショナルデザイン
 2.1 感性工学とはなにか
  1 デザインにおける感性工学の役割
  2 感性評価を用いる利点
  3 感性評価でカバーしきれない範囲
 2.2 感性工学における評価
  1 人の感覚の種類
  2 直表現ワードとイメージワード
 2.3 感性評価の概要と手順
  1 感性評価の定義
  2 感性評価データの特徴と注意点
  3 多変量解析による感性評価データの分析
 2.4 感性評価の実践①-アンケートの準備
  1 ラダリングによる評価ワード出し
  2 評価ワードの抽出
 2.5 感性評価の実践②-アンケートの作成と分析
  1 SD法によるアンケートの実施
  2 Excel VBAを使ったデータ分析
  3 データ分析手法のまとめ

Chapter 3 エモーショナルなデザイン要素
 3.1 感情にはたらきかけるデザイン要素
  1 造形はどのように生まれたのか
  2 形状が与える感情
  3 色が与える感情
  4 素材が与える感情
 3.2 エモーションを引き出すデザインコンセプト
  1 エノッツミニマルチェア
  2 プティ・トワレ
 3.3 「高級感」を分析する
  1 高級感の変化
  2 シンプルな高級感
  3 薄さと高級感
  4 ディテールと高級感
  5 曲線・曲面の高級感
  6 複雑形状と高級感

Chapter 4 エモーショナルデザインの実践
 4.1 洗面ボールに対するユーザーの感じかたを調べる
  1 一般的な感性を知ることの重要性
  2 調査の対象と目的
  3 感性をモデル化するためのアンケート
  4 まとめ
 4.2 印画紙としての和紙の魅力を調べる
  1 和紙を印画紙として用いることの背景
  2 調査の対象と目的
  3 3種の紙に印刷した画像の感性評価
  4 和紙の印象に関するアンケート
  5 微細測定器などによる物理特性の観察
  6 感性特性と物理特性の関係性の考察
  7 まとめと今後の展望
 4.3 高級感のあるドレイナートレイのデザイン
  1 住居の変化とオープンキッチンの現状
  2 商品の目的とコンセプト
  3 ターゲットとデザインコンセプト
  4 デザインを具体化するプロセス
  5 まとめ
 4.4 若者に好まれるスタイリッシュなスニーカーソールのデザイン
  1 靴・履物市場の動向と高価格帯のスニーカーの傾向
  2 調査の対象と目的
  3 調査と検証のプロセス
 4.5 座り心地のよい浴室椅子「RETTO」のデザイン
  1 座り心地よく見える浴室椅子の視覚的特徴を調べる
  2 製品化のためのデザイン実践

索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Uichi

0
(ノーマンの引用から)「認知と情動のシステムには『本能レベル(Visceral)』『行動レベル(Behavior)』『内省レベル(Reflective)』があり、真に受け入れられるデザインのためには3つすべてへのアプローチが必要である(p.9)」 「高級感を感じさせる場合は『斬新さ』とともに『親しみにくさ』を伴う必要があり、円のような単純形状かつ規則的なレイアウトは『親しみやすさ』『安心』はあるものの、高級感につながる感情に作用することが難しいことがわかりました。(p.178)」2023/01/04

Go Extreme

0
エモーション=情動 エモーショナルインテリジェンス:粘り強さ・協調性など心の働きに関する能力 感情:物事に感じて起こる気持ち 刺激→感性→感情 ドナルド・ノーマン: 情動を感じること重要 処理3レベル:本能・行動・内省×脳機能・デザインアプローチ GM:インダストリアルデザイナー確立 Needs:物質世界 Wants:精神世界 デザイン意義と関連分野 感性工学・美学/外観・人間工学 もの⇔評価:純粋論・逆推論 直表現ワードとイメージワード 官能評価・官能特性 ラダーダウン・ラダーアップ ゲシュタルト要因2020/10/05

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